映画「最強のふたり」は2011年公開のフランス映画です。
脊椎損傷で首から下が全く動かないフィリップと、スラム街出身の黒人青年ドリスを中心に笑いあり感動ありで描く傑作ヒューマンドラマです。
しかもこの映画のストーリーは実話をもとに作られているんです!
実話ならではの深い感動と、「え?ほんとにこんな事してたの?」と思わせるハチャメチャな内容を絶妙にブレンドして大傑作に仕上げていますね!
なにより映画冒頭、アースウィンド&ファイアーの代表曲セプテンバーに乗せてマセラティをぶっ飛ばすシーンは本当に最高です!
この映画はストーリーもさることながら音楽も素晴らしいんです!
この記事では、そんな映画の内容は勿論のこと、劇中に使われた音楽や車、タイトルに込められたメッセージなども詳しく解説しています。
さりげなく散りばめられた伏線を見逃していませんか?
セプテンバーだけじゃない!名曲満載の劇中歌が気になりませんか?
タイトルに込められたメッセージを誤解していませんか?
詳しく解説していますので是非確認してくださいね!
この記事は基本的にネタバレ全開です。まだ観ていない方は先に動画配信サービスで観ることをおススメします。
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※本ページの情報は2019年7月時点のものです。最新の配信状況は各サイトにてご確認ください。
ではまずはあらすじをネタバレで解説していきたいと思います。
レッツ!ムーヴィン!!!
もくじ
最強のふたりのあらすじとネタバレ解説
作品情報とキャスト
脚本 : エリック・トレダノ、オリヴィエ・ナカシュ
製作 : ニコラ・デュヴァル・アダソフスキ、ヤン・ゼノウ、ローラン・ゼイトゥン
音楽 : ルドヴィコ・エイナウディ
ドリス(スラム街出身の黒人青年) : オマール・シー
イヴォンヌ(フィリップの助手) : アンヌ・ル・ニ
マガリー(フィリップの秘書) : オドレイ・フルーロ
エリザ(フィリップの娘) : アルバ・ガイア・クラゲード・ベルージ
エレノア(フィリップの文通相手) : ドロテ・ブリエール・メリット
フランス映画にはあまり馴染みがないので、この映画を観たときは知っている俳優さんは一人もいませんでした・・・。
ドリス役のオマール・シーさんはこの映画をきっかけにX-MENやジュラシックワールドなどのハリウッド映画にも多数出演するようになったようですね!
確かにこの映画での痛快な演技は観るものを虜にする魅力にあふれていると思います。
僕も冒頭からこの映画にくぎ付けでした!
では、あらすじと解説をネタバレでしていこうと思います!
では、いきます!
あらすじとネタバレ解説
この映画は実話をもとに作られています。
実話系はリィアリティがあり、本当に深く感動できる作品が沢山ありますよね!
僕の大好物です!!
よっしゃー!!
気合い入れて解説していきます!
この物語は2人の主人公を中心に展開されていきます。
まずはパリに住む大富豪のフィリップ。
フィリップは脊椎損傷により、首から下の感覚がなく、動かすこともできません。
そしてもう一人はスラム街出身の黒人男性のドリスです。
この2人による絆を描いた物語なのですが、映画は冒頭、思いもよらない雰囲気で幕を上げます。
何やら意味ありげな不穏なBGMと共に車を走らせるドリス。
助手席にはフィリップが乗っています。
突如、スピード違反で警官に車を止められ、銃を向けられるドリス。
サスペンス映画さながらの幕開けですが・・・実はこれ、映画のラストシーンに繋がる重要な場面なのです。
いや、むしろもう既にラストシーンの一幕なのです。
そう、僕らは一番始めに映画のラストシーンを観ているんです。
もちろん初めて観る時はそれに気が付くことは不可能ですけどね(笑)
最後に全て繋がる粋な演出です!
銃を手に言い寄る警官を、フィリップとドリスの悪だくみで丸め込み、切り抜けます!
警官を騙して切り抜けたお祝いにとラジオをつけるドリス・・・。
ここで流れてくるのは、アースウィンドアンドファイアーの超有名曲セプテンバーです!
軽快なBGMに乗って高級スポーツカーのマセラティをぶっ飛ばす2人。
冒頭の雰囲気はどこへやら・・・映画が始まってからまだ5分、突如としてクライマックスへなだれ込みます!!!
このシーンが本当にカッコイイ!!
スタイリッシュな映像にセプテンバーが見事にマッチしていて、本当に素晴らしいシーンになっていると思います。
掴みとしてもバッチリですね!!
このシーン、時系列通りに置いてもクライマックスシーンにあたります。
後述しますが、このシーンは、落ち込んだフィリップが再び生きる希望を取り戻す重要なシーンなのです。
ですが、終盤ではなく、あえて冒頭に持ってきたことによって、より印象的なシーンになっていると思います。
この冒頭5分のやり取りでフィリップとドリスの関係も見事に表現されていますね。
この映画の全てが詰まっているとさえ感じる冒頭シーン・・・本当に最高です!!
しかもこのシーンが冒頭にあるので、絶対に観終わった後にもう一度観たくなります!
そしてこの冒頭シーンの後にタイトルコールです。
時系列的にはタイトルコール後が物語のスタート地点ですね。
さてさて、まずはフィリップとドリスの出会いのシーンから物語は始まります。
フィリップは大富豪です。
お城のような豪邸に住んでいます。
妻には先立たれ、助手のイヴォンヌや秘書マガリー、娘のエリザと共に生活をしています。
脊椎損傷で首から下を全く動かすことができないフィリップは、住み込みのヘルパーも雇っています。
最初のシーンは新しいヘルパーを採用するにあたっての面接シーンからです。
その面接にドリスも来ていました。
それらしいもっともな志望動機で必死にアピールをする他の応募者たち。
ところがドリスはというと・・・失業保険をもらうための就活履歴を残しに来ただけだったのです。
はなからやる気はなく、不採用をもらいに来た感じですね。
ジーンズにパーカー、スニーカーという明らかに場にそぐわない恰好で登場。
秘書のマガリーに
「推薦状はあるのか?」
と聞かれ
「クール&ザ・ギャングとかお勧めだ!」
と、トンチンカンな回答(笑)
因みに、クール&ザ・ギャングとはアースウィンド&ファイアーに並ぶディスコ、ファンク界の超有名バンドです。
そんなドリスに対しフィリップは
「知らんな」
と、クソまじめな回答(笑)
「音楽にもユーモアにも疎いね」
とはドリスのセリフ(笑)
おまけに秘書のマガリーを口説き始める始末・・・
完全になめてますね(笑)
ところが・・・というか、大方の予想通りドリスがヘルパーに採用されます(笑)
ドリスはスラム街出身で狭い団地に大人数で住んでいる黒人の青年。
フランスにもスラム街ってあるんですね・・・優雅なイメージしかなかったので意外でした。
金持ちでお堅いフィリップと貧乏だが自由奔放に生きるドリス。
このデコボコなコンビはこうして出会ったのです。
当初のもくろみとは裏腹に、1ヵ月の試用期間を与えられ、働くことになったドリス。
貧乏暮らしのドリスにはまるで別世界のフィリップ邸暮らしが始まります。
トイレ・バス付の部屋をあてがわれ、昨日までの暮らしが嘘のような生活です。
肝心の介護の仕事はというと・・・説明中に寝たり、シャンプーとボディーソープを間違えたりと散々(笑)
ですが、そんなドリスとフィリップとのやり取りをテンポよく見せているので、とっても痛快で楽しく見れます。
次第にフィリップも打ち解けてきて、ドリスを冗談でからかったりと、良いコンビっぷりが出来上がっていきます。
ドリスはフィリップを障害者として見ていません。
面接のシーンからずっとドリスはフィリップを1人の人間として見ているようでした。
それもあって、僕たち映画を観ている側もいつの間にかフィリップを、障害者ではなく1人の人間として見るようになっていますね。
これはとても良いリードの仕方だと思います。
時にドリスの発言や行動は倫理的や道徳的にきわどいものとなっています。
ブラックユーモアも度々登場します。
ところが、これが全く不快に映らず、それどころか笑ってすらいる自分に気づくと思います。
これは製作者側の意図として、フィリップ、ドリスの人間性に、よりスポットを当てているからだと思います。
俳優陣の演技、テンポ感、音楽・・・全てが「陽」に向かった明るい作風も相まってとっても楽しく見れますね!
実際の介護はもっと大変なものでしょうから・・・。
でもフィリップのように自分に合ったヘルパーさんと出会えることができたら、介護生活も楽しいものになるのかもしれませんね。
やがてフィリップとドリスの2人は信頼関係で結ばれていきます。
ある日、フィリップが外出する際、いつもはバンの荷台に乗せられていることを知ったドリス。
フィリップを荷台に乗せることを拒否し、隣にあったスーパーカーに乗ることを提案します。
そうです、これこそ冒頭で乗っていた高級スーパーカーのマセラティです!
「実用的でない」と乗り気じゃないフィリップを強引に助手席に乗せ、エンジンをふかすドリス。
初めて満面の笑みを見せるフィリップ。
もともと自分の車ですからね・・・本当はずっと乗りたかったのでしょう。
フィリップがドリスに心を開いた瞬間なのではないでしょうか。
僕はこのシーンが大好きです。
フィリップの笑顔にあったかい気持ちになります。
その後、フィリップは親戚に、ドリスは前科がある危険な奴だから注意するよう忠告を受けています。
しかし、フィリップはこれに反論。
「彼は私に同情していない・・・そこがいい。彼の素性や過去など今の私にはどうでもよい」
人として対等に接してくれることこそフィリップが何より望んでいたことだったのでしょう。
フィリップは笑顔も増え、ドリスに自分の過去のことも話すようになります。
妻とのこと、パラグライダーでの事故で脊椎を損傷したこと・・・。
このころには信頼関係は確固たるものになっているようにすら感じます。
こうしてドリスの試用期間1ヵ月は終わり、本採用となります。
本採用になってもドリスは相変わらずです(笑)
フィリップには文通相手がいます。
文通相手はエレノアです。
体が動かないので、口述によって秘書のマガリーに代筆してもらっています。
この時間だけはフィリップのプライベート時間だったのですが、ドリスはここにも一緒に立ち会う仲となっていきます。
半年も文通だけなんて信じられない・・・ということでドリスは勝手にエレノアに電話(笑)
このドリスのお節介によってフィリップの恋は一歩前進。
この後からは手紙ではなく電話でやり取りをするようになっていきます。
その後も2人のデコボココンビっぷり炸裂の愉快な展開が、テンポよく進んでいきます。
そう、この映画は本当にテンポ感が絶妙です。
ドリスのブラックなユーモアを織り交ぜながらのフィリップとの絶妙な掛け合いは本当に楽しく観れます。
フィリップもどんどんドリスに感化されて、いい意味でくだけていきます。
むしろこっちのくだけた性格こそが、本当のフィリップだったのではないかと思います。
障害を負って、暗く閉じこもってしまったフィリップをドリスが再生した。
そんな風に僕は思っています。
さて、中盤のクライマックスは何と言ってもフィリップの誕生日会でしょう。
アースウィンド&ファイアーの「ブギー・ワンダーランド」にのせてドリスが踊りだすシーンはスタイリッシュで本当にカッコイイです!!
やがて皆踊りだすのですが、ハッピーな空気に満ちていて本当に素敵なシーンだと思います。
その後、フィリップは文通相手のエレノアと写真交換!
ついには会うことに!!
しかし、障害者である自分を後ろめたく思ったのか、フィリップは直前になってエレノアと会うのをやめてしまいます。
そしてドリスに電話・・・2人で旅に出ます。
まだドリス以外の人に対して本当の自分を出す勇気はなかったのでしょう。
2人でパラグライダーで気分転換ですね。
帰ってくるとフィリップ邸にはドリスの弟アダマが待っていました。
ギャングたちと揉めたアダマはドリスを頼って逃げてきたのです。
自身の複雑な家庭環境をフィリップに告白するドリス。
母や家族のことは心配だが、フィリップの介護の仕事もある・・・そんな葛藤をいつも抱えていたのです。
そうです、ドリスは優しい奴なんです。
人としては本当にまっすぐな奴です。
そんな境遇を聞かされたフィリップは、ドリスに自身の介護を辞めてもらうことにします。
私ではなく家族を助けてやれというフィリップの優しさですね。
ドリスと別れたフィリップは新たなヘルパーを雇い始めます。
ところが、この新人、型にはまった典型的なヘルパーです。
ドリスとの生活で変わってしまったフィリップにはなんとも堅苦しい生活。
変われば変わるものです(笑)
また偏屈な気難しいおやじに逆戻りしただけってかんじもしますが・・・。
退屈な生活のせいかフィリップの調子はどんどん悪くなっていきます。
そこでイヴォンヌによってドリスが呼び出されます。
駆けつけたドリスを待っていたのは、一緒にいた頃の明るさを失ってしまったフィリップです。
ドリスはフィリップを外へ連れ出します。
マセラティで・・・。
そうです。
ここで映画の冒頭のシーンと繋がります!!
この映画の冒頭のシーンはここのシーンだったのです!!
もちろん不穏なBGMも一緒です。
つまり、冒頭のシーンは殻に閉じこもってしまったフィリップがドリスとの再会で再び明るさを取り戻すというまさにクライマックスシーンだったのです!!
なんというアメージングな構成でしょう!!
素晴らしい!!
冒頭では警官に先導されて病院に到着したところで終わっていますが、ここではもちろんラストシーンへの続きがあります。
ドリスはフィリップを乗せ、さらに車を走らせます。
着いたのは海辺の静かなホテル。
ここでほったらかしになっていたフィリップの身なりを整えます。
もちろんここはドリスとフィリップ!
ナチスネタなど絡めながら大いに笑わせてくれます!
やがて身なりが整ったフィリップを連れ、ドリスは予約してあったレストランを訪れます。
どうやらこの旅は、当てのない旅ではなく、ドリスが仕込んだ計画だったようです。
レストランでドリスは言います。
「俺はランチに残らない。デートの相手が来るから安心して」
そしてフィリップ邸から盗んでいた卵のオブジェをフィリップに返し、去っていきます。
そして入れ替わるようにやってくる女性・・・そうですエレノアです。
勇気が出なくて会えずじまいだったフィリップとエレノア・・・2人が会う機会をドリスはセッティングしていたのです!
自分がいなくなってふさぎ込んでしまったフィリップを支えてくれるのはエレノアだとドリスは思ったのでしょう。
突然のことに驚くフィリップ。
窓の外から優しく微笑みながら手を振るドリス。
ドリスの表情からは、いろいろな感情が読み取れますね。
余白を残した終わり方で、どことなく切なさも感じます。
そしてフィリップのもとを去っていくドリスの背中を追いながら映画は終わります。
さて映画のあらすじはこんな感じです。
次項では映画を彩っていた数々の音楽をご紹介します。
映画のテンポ感をより一層引き立たたせていた素晴らしい音楽たち。
気になる方も多いと思います。
主なものを紹介していきます。
最強のふたりは音楽も最強!主題歌や挿入歌は?
この映画の魅力の1つに、使用された音楽も挙げられると思います。
使われている音楽のセンスが本当に良いと個人的には思います。
まずは何と言っても冒頭のマセラティを軽快に飛ばすシーンで使われたこれですよね!
アースウィンド&ファイアー「September」
この曲はアースウィンド&ファイアーの代表曲であるのはもちろん、音楽史に永遠に残るであろう大名曲です!
それから、中盤のフィリップの誕生会でのシーン。
ドリスが踊り始める時に流れるのは同じくアースウィンド&ファイアーのこれです!
アースウィンド&ファイアー「Boogie Wonderland」
こちらもアースウィンド&ファイアーの代表曲ですね!
次に序盤でドリスがフィリップ邸での仕事に奮闘する場面で使われたこれ。
George Benson「The Ghetto」
こちらもR&B、SOUL音楽が好きな方なら知らない人はいないであろうダニー・ハサウェイの名曲のカバーです。
映画で使われていたのはこれまた有名ジャズギタリストのジョージ・ベンソンのバージョンですね!
お次は中盤、ドリスが絵を完成させたり、フィリップと外出したりワイワイやるシーンでのこの曲。
Terry Callier「You Goin' Miss Your Candyman」
この曲を歌うテリー・キャリアーは70年代のフォーキー・ソウルの第一人者。
今でもその音楽性は高い評価を得ている有名アーティストです。
続いて、後半フィリップとドリスがパラグライダーをするシーン。
Nina Simone「 Feeling Good」
この曲を歌うニーナ・シモンはアメリカの有名ジャズシンガーです。
この「 Feeling Good」も代表曲の1つです。
最近ではアヴィーチーなんかもこの曲をカバーしてましたね。
Avicii「Feeling Good」
本当に素晴らしい楽曲ばかりですね!
続いてはこの映画と実話との相違点や2人のその後についてです。
最強のふたりは実話だった!実話との相違点、ふたりのその後は?
映画の冒頭でも触れられているように、この映画は実話に基づいて作られています。
ここでは実話との違いや2人がその後どうなったかなど紹介していこうと思います。
実話との相違点
・ドリスはアフリカ系ではなくイスラム系の人
・本名はアブデル(これは映画でも少し触れられていました)
・映画ではフィリップの奥さんは既に死別していたが、実際はドリスが介護人になってから4年後に亡くなった
・映画ではドリスは家族の為にフィリップの元を去ったが、実際は恋人ができたドリスの為にフィリップが介護職を解任している
・実際のドリスは映画よりもっともっと悪人(笑)
実話との相違点の代表的なものは以上のような点が挙げられますが、多少の脚色はあるにせよ結構な割合で本当のエピソードのようです。
一緒にパラグライダーに乗ったのも本当だそうです!!
続いて2人のその後について調べてみました。
フィリップとドリスのその後
フィリップとドリスはその後どうなったのでしょう?
気になりますね!
まず、映画の最後でも触れられているように、2人はその後も深い絆で結ばれているようです。
その後、ドリスの勧めもあり、2人で一緒にモロッコに移住しています。
移住したモロッコでドリスには恋人ができたようです。
恋人ができたドリスを思い、フィリップはドリスとの介護職契約を破棄しています。
ドリスがフィリップの元で働いたのは約10年間だったようです。
ドリスはその後、結婚し3人の子供を授かっています。
また、ビジネスにも大成功し、今や社長です・・・わぉ!
ドリスのあの性格ならなんとなく成功しそうですよね(笑)
一方のフィリップも再婚。
2人は今でもかたい友情で結ばれています。
この映画の公開時には2人揃って公の場に姿を見せていました。
映画のラストではお別れみたいな雰囲気もあったので安心しましたね!
続きまして原作本とドキュメンタリー映画についてご紹介します。
原作本とドキュメンタリー
この映画はフィリップ自らが2001年に出版した「A Second Wind」という本が基になっています。
内容は、ドリスこと介護人アブデル・ヤスミン・セローについて書かれた本です。
日本語訳もされて出版されていますので、興味がある方は是非読んでみて下さい。
実際のドリスは映画以上に相当な悪です(笑)
また、映画公開後、「ドキュメンタリー・最強のふたり」なるものも製作されています。
こちらは本人たち出演による本物のドキュメンタリーです。
実際のフィリップやドリス、フィリップ邸(めっちゃ豪邸!!)、映画でも扱われたエピソードの詳細なども登場しますのでより詳しく知りたい方には良いかもしれません。
ただ、実際のふたりは映画とはちょっとイメージが違いますね。
映画の世界観が好きすぎる人は観ない方が良いかもです(笑)
単純にドキュメンタリーとして面白いので、興味がある方は是非チェックしてみて下さい。
続いてはこの映画のタイトルについて考察しています。
原題は?英訳の意味は?
この映画、「最強のふたり」の原題は「Intouchables」(読み : アントゥーシャブル)です。
フランス映画ですのでもちろんフランス語ですね。
直訳すると「触れてはならない」、「触れることができない」といった意味です。
英語の「Untouchables」とは違うとよく耳にしますが・・・個人的には同じかと思います。
現にポスターなんかを見ると、邦題の下にしっかり「Untouchable」と英語で記載されていますし・・・。
しかし、フランス語と英語では若干のニュアンスの違いがあるようですね。
ちょっとそのニュアンスまでは僕は分かりませんが、正直、そんなことはどうでもいいんです(笑)
フランス語だろうが英語だろうが「触れることができない」みたいな意味です・・・言葉の意味だけでしたらね。
でも僕はこの原題には非常に深い意味が込められているように思います。
その込められたメッセージを読み解くのが意味を知るということだと思います。
僕なりの見解を書いていきます。
多くの方はこの意味を知った時に、お互い(障害者と健常者、大富豪と貧乏人・・・等々)が「触れることができない存在」であることを表しているように感じると思います。
接点のないふたり、「触れることができない存在」同士のふたりが心を通わせていくから「Intouchables」なんだ!・・・と。
でもそれだと個人的にはちょっと浅い気がするんです・・・
映画では、全く接点のないもしくは全く違う2者が心を通わせ、誰にも侵されない聖域のようなものを手に入れます・・・または既に手にしています。
障害者と健常者、大富豪と貧乏人、白人と黒人、文通相手とフィリップ、同性愛者の2人、家族・・・。
そこは誰にも侵すことができない聖域なんです。
まさにその世界は最強なんですよ!
つまり、お互いのことを「触れることができない存在」としてとらえるのではなく、心を通わせたもの同士が築き上げた世界・・・それこそが「触れることができない存在」なんです。
もう一歩突っ込んだ解釈ですね!
皆が皆、そんな聖域のようなものを持っている、または築こうとしている。
そんなことがテーマになっているように僕は思います。
その象徴としてフィリップとドリスを中心に描いているんです。
だからフィリップは新しい介護人ではダメだったんです。
ドリスじゃなきゃダメなんです。
つまり邦題の「最強のふたり」はタイトルとしてピッタリなんですよ!
俺たち2人揃ったら無敵じゃん!みたいな(笑)
そうやって解釈すると、ラストシーンでドリスが背を向けて去っていくシーンもより深みを増すように思いませんか?
フィリップとドリスも「最強のふたり」ですが、フィリップとエレノアもまた「最強のふたり」なのです・・・その聖域にはドリスでさえ立ち入ることは出来ないのですから。
次は心に残る名セリフの数々をご紹介していきます。
最強のふたりは名言の宝庫!胸を打つ感動の名言集
この映画には数々の名言が出てきます。
ここでは映画のシチュエーションを越えて覚えておきたいと個人的に思った名言をご紹介します。
「人に頼って生きていくのは気が引けないか?」
いい加減な生活を送るドリスにフィリップが放った強烈な一言です。
人は一人では絶対に生きていけません。
ですが人を頼ることと甘えることは違います。
甘ったれな僕には強烈に響いてきました・・・そして自分が恥ずかしくなりました(笑)
誰かを助けられるようにもっと成長しよう・・・そんな風に思わせてくれる名言です。
「芸術はこの世に残せる唯一の足跡なんだ」
芸術をバカにするドリスにフィリップが放った一言です。
僕も昔、音楽をやっていたことがあります。
音楽に関わらず、表現や芸術に携わる人たちは皆そんな思いを持っていると思います。
若かりし頃の熱い気持ちが蘇る名言です!
「彼の素性や過去など今の私にはどうでもいいことだ」
ドリスの過去を知った親せきから、「ドリスには注意しろ」と忠告を受けたフィリップが放った心温まる名言です。
人にはそれぞれ色々な過去があります。
その過去があって現在のその人がいるんです。
僕も人や物事を見る時は噂や評判ではなく自分の目で見たことを信じていこうと思っています。
今目の前にある確かなことを信じようとするフィリップの信念を感じる名言です。
次は冒頭から登場するスーパーカー、マセラティクアトロポルテについてです。
マセラティが登場!
映画の冒頭から登場するスーパーカー。
気になっている方も多いのではないでしょうか?
この車はマセラティというイタリアの車です。
その中でも最上位のグレードに位置する「クアトロポルテ」です。
大体2000万円くらいする高級車ですね!
てか、フランスの車じゃなかったんですね(笑)
映画でも「実用的でない」とフィリップに言われながらも大活躍しています!
冒頭の疾走シーンやフィリップとドリスが初めてマセラティに乗り込むシーンなど、良いシーンにはマセラティが絡んできますね!
次はハリウッドでのリメイクについてです。
ハリウッド版リメイクが公開!The Upsideについて
実はこの「最強のふたり」、インドやアルゼンチン他世界各国でリメイクされています。
もちろんハリウッドでもリメイクされているんですよ。
ハリウッド版のタイトルは「The Upside」です。
うーん・・・いかにもアメリカな感じに仕上がってますね(笑)
こちらも是非チェックしてみて下さい!
続いてこの映画の評価と感想です。
評価と感想
映画「最強のふたり」の個人的な評価と感想です。
世間の評価は概ね好評のようですね!
僕の周りにもおススメとして挙げる人がいるくらい好評です。
僕もとても良い映画だと思います。
個人的には冒頭のセプテンバーに乗せてマセラティをぶっ飛ばすシーン!
もうここが全てです(笑)
本当に映画史に残る最高のシーンだと個人的には思っています!
それから、フィリップの誕生会でドリスが踊りだすシーン!
もうこの2つのシーンだけで観る価値あると思います。
ストーリーに関しては、介護という難しいテーマを明るくテンポよく見せ、観る人が色々考えさせられる余白も残し、最後は深い感動を残して終わる・・・そんな構成に脱帽です。
実際、ストーリー自体は大した起伏もなく淡々としています。
実は大人向けの深い味わいが残る内容なんです。
それをテンポ感と音楽、俳優陣の演技力によってエンターテイメントとして昇華している点がこの映画が人気な秘訣でしょう。
笑いの中にシリアスを、シリアスの中に笑いをと、絶妙なバランスで描いた傑作だと思います。
しかもフランス映画だけあってどことなくスタイリッシュでオシャレなんですよね!
僕もお気に入りの作品です。
次はBlu-ray/DVD情報です。
最強のふたりをBlu-ray/DVDで観よう!
次は最強のふたりを動画配信サービスで観る方法をご紹介します。
最強のふたりを動画配信サービス/VODで視聴する方法
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