運命のボタンをネタバレで徹底解説!疑問点全てにお答えします!

映画『運命のボタン』は2009年公開のアメリカ映画です。

 

ボタンを押したら100万ドル、でもあなたの知らない誰かが死ぬ。

予告にもあったこの設定がとっても興味を引く作品ですね。

 

しかし、蓋を開けてみれば、ボタンを押すか押さないか問題は序盤で終了・・・徐々に壮大なSF展開になっていきます。

 

思っていたのと違う・・・意味が分からない・・・。

 

これが多くの人の感想です(笑)

 

この記事では本作の疑問点を徹底的に解説しています。ぜひ、鑑賞後の補足や映画話のお役に立てていただければと思います。

他にも原作についてや評価や感想、DVD/Blu-ray情報、動画配信サービス/VOD情報など盛りだくさんです。

 

この記事は基本的にネタバレ全開です。まだ観ていない方は先に動画配信サービスで観ることをおすすめします。

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では早速疑問点に答えていきます。

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運命のボタンをネタバレで徹底解説!疑問点全てにお答えします!

「選択」をテーマにした本作。

前半はミステリー的要素が強いですが、後半になるにつれ徐々にSF的な壮大な展開になっていくというとんでも展開が大変刺激的な1作になっています。

 

予告にあった「押すのか?押さないのか?」という選択はあっさり冒頭で終了・・・その後の予想外の展開に面食らった人も多いと思います。

しかも結構複雑な内容ですので、鑑賞後には多くの「?」が残ったのではないでしょうか?

そこで、ここからは本作の内容について代表的な疑問についてネタバレ解説していきます。

ボタンのテストの意味

「他人の利益のために自らの欲望を抑えられるか?」

このことを試しています。

ノーマ夫妻がボタンを押した背景とは?

ノーマがボタンを押す前に、「押したくなるような状況」に追い込まれているのがポイント。

 

学費の教員割引がなくなり、足に障害があることを学校でいじられ、夫アーサーは宇宙飛行士の試験に落ちています。

100万ドルあれば・・・と思わざる負えない状況になっています。

明確な描写はありませんが、ノーマの足を笑いものにしたのは少年(恐らく従業員)だったことや、アーサーが落ちるはずがない試験に落ちたりしていることから、これらはスチュワートによって仕組まれたものの可能性が高いです。

ボタンのテストは自分の欲望に勝てるかどうかですからね。

スチュワートは何者なのか?

ボタンを持ってくるスチュワートは、元NASAの職員で現在は人知を超えた存在です。

 

スチュワートはNASAでの実験中に雷に打たれ1度は死んでいますが、その後蘇生しています。

その際に驚異的な能力を得て「別の何か」になったのです。

蘇生させたのは宇宙人です。

そして宇宙人の依頼を受け、人類に存続する価値があるのかを例のボタンを使ってテストしているのです。

宇宙人の正体は?

宇宙人は人類に存続する価値があるかの実験をスチュワートに依頼している存在。

その結果次第では人類を滅ぼす予定だとスチュワートが語っています。

 

雷に打たれたスチュワートを死から蘇えらせたのも、この雇い主である宇宙人と思われます。

その証拠にスチュワートは宇宙人のことを説明する際に、「彼らには独特のユーモアがある。この顔を見ろ。」と言っています。

完全に治すこともできたのに敢えて残したのでしょう。

 

スチュワートが火星探査機バイキングの実験中に雷に打たれていることから、宇宙人は火星人の可能性が高いようにも思われますが、明確な描写はありません。

宇宙人は実際に出てくるわけではありませんし、「宇宙人?は?」ってなっちゃう人もいると思いますが・・・宇宙人は宇宙人でそういうものとして納得するしかないのがSFというジャンルです(笑)

従業員とは?

従業員とはスチュワートの部下です。

脳を乗っ取られた人間ですね。

誰が従業員かは見た目では判断できませんが、世界中にいます。

 

うまく乗っ取れず、自分の意思を出してくる場合があります。

いわばエラーですね。

そうなると・・・鼻血が出ちゃいます。

 

つまり、校長先生、スーパーで倒れるオバサンなど鼻血を出した人達はノーマを助けようと真実を口にしていたんです。

特にスーパーで倒れるおばさんは、映画の前半、NASAの記者会見でするどい質問をぶつけていた人ですからね・・・。

「2」を示す少年は何者なのか?

ノーマの足を笑いものにしたり、プレゼントのシーンで指で「2」を作っていた少年は、従業員です。

それ以上でもそれ以下でもありません。

スチュワートのシナリオがうまく進むように仕事をしていただけですね。

なぜノーマの死を選んだのか?

ラストでノーマとアーサー夫妻は2つの選択を迫られ、最終的にアーサーがノーマを殺して息子の視覚と聴覚を取り戻しています。

 

なぜノーマは自らが死んでまで息子の視覚と聴覚を取り戻したのでしょうか?

 

ここを疑問に思った人もいると思います。

 

しかし、子を持つ母親でしたらこれは当然の選択なのではないでしょうか?

理解できなかった人の多くは、未婚もしくは男性の人です。

子供をもつ母親でしたらこの選択に深く共感すると思います。

ノーマはなぜスチュワートに愛を感じたのか?

ノーマはスチュワートの顔を見たときに愛を感じたと言っています。

 

これはどういうことか?

 

自らも足に障害を持ち塞ぎ込んでいた時期があるノーマは、自分よりもひどい障害を持つスチュワートの気持ちが痛いほどにわかったのです。

慈しみとも言える感情です。

これを英語では単純に「LOVE」と表現しています。

それを翻訳しただけですので「愛」となっていますが、その裏には深い感情があるのです。

NSAとは?

NSAとは政府の組織で、スチュワートの計画に加担しています。

スチュワートもしくは宇宙人が掌握している地球の組織と言っても良いかもしれません。

これほど大規模なテストを行うためには人類側の協力も不可欠ですからね。

NSAにはNASAですら頭が上がりません。施設を貸したり言いなりです。

図書館の秘密

ノーマやアーサーがやってきた図書館とは何なのか?

スチュワートの妻がいて、「ここは従業員専用よ」と言っていましたので、そういうことなんだと思われます。

 

洗脳した地球人の教育などが行われている可能性もありますが、実際にどんな施設なのかは不明です。

深い意味はなく、単純に従業員専用の図書館だと理解すれば問題ありません。

 

そうだと言われればそうなのです・・・それがSFというジャンルです(笑)

アーサーが行った選択の意味

アーサーは図書館で3つの水の扉から1つを選ぶというテストを行っています。

2番を選んだアーサーは自宅にワープしていました。

 

これはどういう意味なのか?

 

そもそも2番は正解だったのか?

 

これはハッキリ言って不明です。

意味も分かりません。

 

これがSFというジャンルです(笑)

アーサーはなぜ部屋にワープしたのか?

図書館で2番を選んだアーサーが水の扉に入ると、自宅の天井にワープしています。

 

なぜこんなことが起きたのか?

 

これに理由なんかありません。

 

そういうことなのです・・・これがSFです・・・。

ベビーシッターの正体

ノーマとアーサーが留守の時に息子の面倒を見てもらっているベビーシッターの少女の正体は従業員です。

ホテルの部屋には計画の資料と思われる紙が壁一面に貼られていました。

このホテルは従業員専用だと思われます。

ラストで息子のそばにいたのは誰?

ラストで逮捕されたアーサーは「息子のことは心配するな、と彼らが言っている」といった伝言を上司から受け取っています。

そして次に映し出されるのは、自宅2階にいるワイシャツを着た男・・・この男が息子の面倒を見ていくと思わせる描写で映画は幕を閉じます。

 

ではこの男は誰なのか?

 

ぶっちゃけわかりません・・・。

 

ノーマの父や「2」を作っていた少年といった説がありますが・・・良く映っていないので分からないんですよね~。

しかし、従業員であることには間違いなさそうです。

ルールでは息子が18歳になった時に100万ドル支払われるはずなので、とりあえずその時までは監視対象なのでないでしょうか。

結局どういう映画なのか?

結局、この映画はどういう映画なのか?

 

一番のテーマは「他者の利益のために自分の欲望を抑えられるか」ということです。

 

基本的にはこのテーマに沿って様々な「選択」が与えられるのを僕らは延々と見ているだけです。

何が正解だったのか?

ボタンのテストでボタンを押さないのが正解です。

 

誰もボタンを押さなければ誰も死なないのです。

この最初のテストに間違えてしまうと、その後のテストはどうあがいても欲望に負けた代償を払うことになります。

来世

アーサーが水の扉の中で来世を見たと言ったり、スチュワートやノーマもしきりに死後の世界をチラつかせていますが、要は悔いを改めれば素晴らしい死後の世界が待っていますよ〜的なことです。

意味深な割に特に大きな意味はありません。

まぁ、来世に限らずこの映画全体に言えることですが…。

光に向かって歩く人々は?

途中、光に向かって1列に並んでいる人々が出てきます。

これまた意味深な描写ですね。

洗脳された人間が別の世界、はたまた別の惑星に移動しようとしていると思われます。

 

何かのメタファーのようにも感じますが、ストーリー上特に意味はありません。

 

以上、本作における疑問点の解説でした。

意味深な描写が多く、見る人に解釈を任せるような部分もかなりあるのが本作の特徴。

あなたの理解が少しでも進むお役に建てたならうれしく思います。

これらを踏まえてもう一度観てみるのもありですね!

 

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次は原作についてです。



原作について

本作の原作になっているのはリチャード・マシスンの『死を招くボタン・ゲーム』(原題: Button, Button)という短編小説です。

 

映画で言ったら冒頭のボタンを押すか押さないかの部分が原作で描かれている部分となります。

 

ボタンが届く

ボタンを押すと5万ドルもらえるが知らない誰かが死ぬ

奥さんがボタンを押す

旦那が死ぬ

死ぬのは知らない人って言ったじゃない!と奥さん。

あなたはご主人のことを本当の意味で知っていたのですか?

 

というような内容です。

これ以外の部分については全て映画化の際の脚色となります。

映画ではその人のことを本当の意味で「知っていた」のか?という原作のテーマは早々に切り上げて、なぜかSF的な展開になるというね(笑)

興味がある方は読んでみて下さい。

 

次は作品情報とキャストです。

作品情報とキャスト

映画『運命のボタン』は2009年公開のアメリカ映画です。

興行収入は3330万ドルとなっています。

 

スタッフ
監督 : リチャード・ケリー
脚本 : リチャード・ケリー
原作 : リチャード・マシスン『死を招くボタン・ゲーム』
製作 : リチャード・ケリー他
製作総指揮 : スー・ベイドン=パウエル他
音楽 : ウィン・バトラー
キャスト(役名 : 俳優)
ノーマ・ルイス : キャメロン・ディアス
アーサー・ルイス : ジェームズ・マースデン
アーリントン・スチュワード : フランク・ランジェラ
ノーム・カーヒル : ジェームズ・レブホーン

 

本作の監督は『ドニー・ダーコ』(2001年)で有名なリチャード・ケリー監督。

 

主演は『メリーに首ったけ』(1998年)などヒット作多数のキャメロン・ディアスです。

ラブコメのイメージが強いキャメロン・ディアスですがその演技力には定評があり、本作でも素晴らしい演技を見せています。

2014年公開の『ANNIE/アニー』を最後に女優業を引退したキャメロンですが、是非ともまたスクリーンでその姿を見たい女優の一人ですね。

 

そして夫役にはX-MENシリーズのサイクロップス役で有名なジェームズ・マースデン

スチュワート役に『フロスト×ニクソン』(2008年)のフランク・ランジェラ、NASAの上司として名脇役ジェームズ・レブホーンが出演しています。

 

次は評価と感想です。



評価と感想

ここからは本作の世間での評価と筆者の個人的な感想を。

まずは世間での評価から。

世間での評価

本作の世間での評価は5点満点中2.3点(Yahoo!映画)となっています。

実際の声はこんな感じ。

次は個人的な感想です。

個人的感想

ここからは筆者の個人的な感想を!

 

世間での評価はかなり低いものの、個人的にはめちゃくちゃ楽しめたというのが率直な感想。

 

まず、「ボタンを押したら1億円、でも知らない誰かが死ぬ」という設定が面白い。

多くの方から不評の後半のSF的な展開も個人的にはとても良いと思います。

 

ストーリー的には現実離れした内容ではあるものの、「選択」をテーマにしたメッセージは僕らの感情や人間の本質に切り込むなかなか深いものを感じます。

 

確かに意味不明な部分や意味深な割に意味が無い描写が多いのも事実です。

でも、だからこそ鑑賞後に友人、家族、恋人とあーでもないこーでもないと盛り上がれる映画だと個人的には思います。

僕なんか2回連続で観ちゃったからね(笑)

後半にかけてのSF展開も「え?どうなるのこれ?」って感じでワクワクしました。

全てに理由付けが欲しかったり、納得したい人には不向きかもしれませんが・・・そもそもそういう人はSFというジャンル自体に不向きですからね。

 

この作品の問題点を挙げるとすれば、多くの人がサスペンスだと思って観始めること。

ボタンを押すか押さないか?

この部分は皆が興味を抱く部分ですが、後半は展開が大きくなり過ぎて、これについていけるかいけないかが評価の分かれ目ですね。

期待と違う。思っていたのと違う。

低評価の人たちの一番の感想はこれだと思います。

SF展開は本作のサプライズであり、驚かせようとしたのでしょうが・・・逆に自らの首を絞めることになってしまった印象は否めません。

 

個人的には大いに楽しめましたが、欲を言えばラストにもっと衝撃的なオチがあったら良かったかなぁ~なんて思ったりもしました。

 

でもね、単純に面白かったです!

世間では低評価ではありますが、個人的な満足度は高い作品です。

 

個人的満足度

 

次はBlu-ray/DVD情報です。

運命のボタンをBlu-ray/DVDで観よう!

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次は動画配信サービス/VOD情報です。

運命のボタンを動画配信サービス/VODで視聴する方法

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