映画「アリータ バトル・エンジェル」は2019年公開のアメリカ映画です。
本作は、日本の漫画「銃夢」に惚れ込んだジェームズ・キャメロン監督が15年以上そのアイディアを暖めていた作品です。
しかし、ジェームズ・キャメロン監督があの「アバター」に専念することになり、土壇場で監督交代・・・その影響があったのかなかったのか分かりませんが、本作の出来は個人的にいまひとつ。
また、完全に続編ありきの終わり方もかなりモヤモヤします。
しかも、当然続編はあるのかと思っていたら、なんと予定は未定・・・。
おいおい・・・あのまま終わりはさすがにないだろ・・・。
勿論、製作当初は続編の話もあったと思います。
しかし、現在は未定・・・そこには大人な事情があったのです・・・。
この記事では本作のあらすじやネタバレ解説の他、続編が未定の理由なども書いています。
他にも評価や個人的感想、VOD情報など盛りだくさんですので楽しんでいただけたらと思います。
この記事は基本的にネタバレ全開です。まだ観ていない方は先に動画配信サービスで観ることをおススメします。
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では早速あらすじと解説からいってみましょう!
レッツ!!ムーヴィン!!!
もくじ
「アリータ バトル・エンジェル」のあらすじと解説
ここでは本作を解説していこうと思います。
まずは作品情報とキャストから。
作品情報とキャスト
映画「アリータ バトル・エンジェル」は2019年公開のアメリカ映画です。
興行収入は4.049億ドルとなっています。
脚本 : ジェームズ・キャメロン、レータ・カログリディス
原作 : 木城ゆきと『銃夢』
製作 : ジェームズ・キャメロン、ジョン・ランドー
製作総指揮 : デヴィッド・ヴァルデス
音楽 : トム・ホルケンボルフ
ダイソン・イド : クリストフ・ヴァルツ
ヒューゴ : キーアン・ジョンソン
チレン : ジェニファー・コネリー
ベクター : マハーシャラ・アリ
ザパン : エド・スクライン
グリュシカ : ジャッキー・アール・ヘイリー
ノヴァ : エドワード・ノートン
他
本作は「タイタニック」、「アバター」、「ターミネーター」でお馴染みのジェームズ・キャメロンが2000年頃から暖めていた作品です。
当初は監督もキャメロンが自ら行う予定でしたが、「アバター」の製作に専念する為に監督はロバート・ロドリゲスにバトンタッチしています。ロバート・ロドリゲス監督はマリアッチ3部作やスパイキッズシリーズ、「シン・シティ」で有名な監督です。
個人的にロバート・ロドリゲス監督作品では「パラサイト」が大好きです。
キャスト陣は「メイズランナー」シリーズのローサ・サラザールがアリータを演じています。アリータの外見はCGですが、ローサ・サラザールの演技をCGデータに置き換える形で撮影されています。
個人的に注目はベクターを演じるマハーシャラ・アリです。マハーシャラ・アリは2016年「ムーンライト」、2018年「グリーンブック」でアカデミー賞助演男優賞を受賞した実力派ですね!
そしてマハーシャラ・アリはあのアベンジャーズシリーズのフェーズ4で「ブレイド」として主演することが決定しています!今から楽しみですね!
本作でもマハーシャラ・アリは存在感抜群です!
さて、次はあらすじです。
あらすじ
天空に浮かぶユートピア都市“ザレム”と、そこから排出された廃棄物が堆積する荒廃したクズ鉄町“アイアンシティ”。ある日、サイバー医師のイドはクズ鉄の山から少女の頭部を発見し、新しい機械の身体を与えアリータと名付ける。記憶を失ったままのアリータだったが、襲ってきた敵からイドを守るために戦った際、自分に驚異的な戦闘能力が備わっていることに気づいてしまう。彼女は、300年前に創られた“最強戦士”だったのだ。自分と世界の運命に立ち向かうアリータの戦いが今、始まる!
公式サイトより引用 : http://www.foxmovies-jp.com/alitabattleangel/
次は本作をポイントで解説していきます。
ここがポイント!!ネタバレ解説
ここからは本作をポイントごとに解説していきます。
アリータ
本作の主人公はアリータです。
スクラップ置き場から拾われたアリータは記憶がなく自分自身のことも一切わからない状態・・・しかし、断片的にではありますが徐々に記憶を取り戻していきます。
そして元は戦士だったことが判明するのです。
イドとの親子のような関係、ヒューゴとの恋、グリュシカとの戦いを通してアリータが自らを取り戻す物語なのです。
イドの思い
イドは医師で、主にサイボーグの修理を行っています。
元はと言えばモーターボール選手のパーツを作る技師でしたが、自分が作ったモーターボール選手に娘を殺されています。
以来、娘を忘れられず、モーターボールに対して嫌悪感を抱いています。
そんな時、アリータをスクラップ置き場から拾ったイド・・・。
名前のなかったアリータに殺された娘の名前「アリータ」と名付けます・・・そしてアリータを娘のように思うようになるのです。
みんなの憧れ空中都市"ザレム"
本作の主な舞台はアイアンシティです。
アイアンシティはザレムから排出された廃棄物が積み上がる地上のクズ鉄町です。
ヒューゴやイドの妻チレン始め、アイアンシティの人々にとって空中都市ザレムは憧れです。
様々なコネを使いザレムに行こうとするヒューゴやチレン・・・しかし、ザレムに行ける手段はモーターボールでトップになるしかないのです。
何だかよくわからないモーターボール
モーターボールとは、自動で動くローラーブレードを装着して殺し合いながらレースなのか球技なのかよくわからないことをする競技です(笑)
なんでもジェームズ・キャメロンはこのモーターボールをどうしても描きたかったのだそう・・・。
そんなキャメロンの気持ちが思いっきり先行しちゃってる感が半端ない・・・ルールなど含めもう少し丁寧に描いて欲しかった。
イドにとってのトラウマだったり、ヒューゴのパーツ強盗、ベクターがモーターボールのオーナーだったりとストーリーと密接に関連しているのに、なんとなくモーターボールである必然性を感じなかったのが残念・・・あれじゃあ「決闘」でもいいじゃんと思ってしまいますね・・・。
アリータとヒューゴ
アリータとヒューゴは偶然出会い、お互いに惹かれあっていきます。
人間であるヒューゴとサイボーグであるアリータの恋はとても魅力的ですね。
アリータのヒューゴへの気持ちは常に真っすぐです。ヒューゴのザレムに行くという夢の為にモーターボールで資金を得ようとしたり・・・。
ザレムに行くために貯金をしているヒューゴはパーツ強盗という悪事を働いていますが、アリータに出会うことで徐々に変わっていくのです。
イドとアリータの親子関係同様に、2人のラブストーリーも物語の重要なポイントです。
賞金稼ぎハンター・ウォリアー
ハンター・ウォリアーとは犯罪者を殺して賞金をもらう人々です。アイアンシティの治安を守っているという側面もあります。
昼間は医師のイドも生活の為に夜はハンター・ウォリアーとして活動しています。
グリュシカを倒すために同士を募ろうとアリータもハンター・ウォリアーになりますが、金のためにしか動かないハンター・ウォリアー達の協力は得られず。
それどころかリーダー格のザパンといざこざに発展。
アリータによってプライドを傷つけられたザパンは逆恨みし、アリータやヒューゴを襲ってくるのです。
結局、ハンター・ウォリアーっていい奴らなのか悪い奴らなのか曖昧です(笑)
それぞれの信念で動くという感じすね!
ベクター
ベクターはモーターボールのオーナーです。
モーターボールの結果を操作するために、強い選手が現れたらパーツを強奪するなどしています。この強奪に加担していたのがヒューゴですね。
結果、モーターボールのオーナーとして絶対的な権力を握っています。
また、ザレムへ人体サンプルを送る為にグリュシカに連続殺人をやらせています。
やがてアリータの戦闘能力に気付き、アリータのボディを手に入れようとするのです。
言ってしまえば、本作の黒幕であり、ラスボスです。
完全にプロローグな本作
本作を観た方ならお分かりだと思いますが、完全にこれからって時に映画は幕を閉じます(笑)
もう映画全体が前振りのようなもの・・・。
ザレムはどうなっているのか?・・・ノヴァとは誰なのか?・・・いや、そもそもアリータとは何者なのか?
核心にはこれっぽっちも迫らずに終わるというね・・・完全に続編ありきな終わり方。
観た後のモヤモヤ感が半端ない(笑)
で、当然続編はあるんだろうなと調べてみると・・・なんと未定じゃねーか(笑)
えーーーー!?
おいおい・・・マジかよ(笑)
これで終わりは酷すぎるだろー!!
まぁ、しかし続編が未定なのには深刻な理由があるようです。
次は続編が未定の理由についてです。
「アリータ バトル・エンジェル」の続編が未定な理由は?
本作は全く何も解明されないまま謎を多く残して幕を閉じます。
思わせぶりな描写もほぼ投げっぱなしで回収していません。
そもそもアリータが何者でなぜアイアンシティにいたのかも分からず終わりますからね(笑)
で、当然、これは続編ありだろうと思っていたのですが・・・。
なんと!!
続編は現在のところ未定というではありませんか・・・。
その理由は、興行成績にあるようです。
映画の収入は劇場と半々な上に、宣伝費など含めると製作費の3倍以上の興行収入を得ないと赤字です。
本作の興行収入は4億ドル以上です。
普通に考えたらヒット作の部類ですが、製作費に1億7000万ドル以上かかっているため、そこそこヒットしたにもかかわらずなんと赤字なのです・・・。
しかも配給元の20世紀フォックスは2017年にディズニーに買収され、2019年にその全てが完了。
元々数多くのヒット作を抱えるディズニーが更なるヒット作を抱えることになったのです。
そんなディズニーがわざわざ赤字の映画の続編を作るわけがありません・・・他にやるべき続編が限りなくありますからね。
こういった状況を踏まえると、本作の続編はかなり期待薄となりますね・・・。
恐らく、もう少しヒットしたら話は違ったでしょうし、続編作る気は満々で製作されたんだとは思いますが・・・今のところ厳しそうですね。
そんな中、本作のファンたちが続編を求める署名活動を2019年7月に開始したようです・・・ファンの声が届くといいのですが・・・。
次は原作についてです。
原作について
本作の原作は日本のアニメ「銃夢」です。
作者は木城ゆきとさん。
なんでも「パシフィック・リム」や「ホビット」シリーズ、「シェイプ・オブ・ウォーター」で有名な監督・脚本家のギレルモ・デル・トロの紹介で本作を知ったジェームズ・キャメロンが作品に惚れ込み、自ら映画化権を買ったんだとか。
そして2000年ころから企画を暖めていたそう。
因みに「銃夢」の漫画は全9巻ですが、本作は4巻までを映画化しています。
映画の続編が未定ですので、原作漫画で保管するのはアリですね・・・。
因みに僕は漫画は未読です。
続編があった時の為に先を知りたくないなぁと思ってはいるんですが・・・続編が期待できないとなると悩むところですね(笑)
次はアリータの目についてです。
アリータの目が怖いと話題に
本作の主人公であるアリータ。
目が大きく特徴的です。
中には気持ち悪いという声も聞かれます。
CGとは言え、モーションキャプチャーを使っていますので、動きは人間のようにリアル・・・なぜ目だけ人間離れしたアニメチックなものになっているのでしょうか?
これには理由があります。
まず、企画・製作を担当したジェームズ・キャメロンが描いたアリータのアートワークの目がアニメのように大きかったそうです。まぁ、原作がアニメですからね(笑)
で、それを見たロバート・ロドリゲス監督は、これを絶対に実現したいと思ったそうです。
また、アリータはサイボーグでありながら、心は人間です。
その心と魂を大きな目によって表現しているそうですよ!!
次は評価と個人的な感想です。
評価と感想
ここからは本作の世間での評価や個人的感想を書いていきます。
まずは世間での評価からです。
世間での評価
本作の世間での評価は5点満点中4.1点(Yahoo!映画)とかなり高評価。
本作でも製作・脚本を手掛けたジェームズ・キャメロンの作品って面白いのが多いですし、本当に万人受けするものが多い印象・・・今回もバッチリ受け入れられていますね。
批判的な人は原作ファンの人が多い印象です。また、続編ありきな為、物足りなさを感じる人も多いようです。
実際の声はこんな感じ。
ロドリゲスとキャメロンがコラボした今のアリータは奇跡のようなバランスで構築された面白い映画だと思う。この上なくベストなタイミングで映画化されたんじゃないかな?アバターで培った技術も生かされてるだろうし。#アリータ #AlitaArmy pic.twitter.com/4JIdAznEMo
— チキ (@Chikizuku) 2019年8月3日
アリータ/バトルエンジェル
面白いじゃないか
尻切れとんぼだけど、先が見たい。画質、音質も申し分なし
ロドリゲスの真骨頂スプラッター全開
キャメロンのCGも格段の進化を見せる。— しろ吉 (@shirokichi_830) 2019年7月31日
「#アリータバトルエンジェルつまらない」
で検索すると、色々な意見が見れて面白い。つまらないとする人たちはストーリーが緻密で無いと満足出来ない人たちで、それは楽しみ方として全く間違っていない。
アリータの面白さはバトルシーンの面白さが9割を占めるので、
映画というよりレジャーランド— ぱ~んちっちちゃん♪ (@gpz900r1000) 2019年3月11日
アリータはダメなところが無い点がつまらない。ソツなくきちんと安全に作ったねって感じ。でもいつも言ってるけどそれって映画化する意味あるのか
つまり掘り下げを割愛して表面だけ撫でたような仕上がりで深みがないのが気に入らないのである
話は通じる。映像はすごい。で、終わりなの…— もんた (@206_rice) 2019年2月27日
では、次は個人的な感想です。
個人的感想
ここからは個人的な感想を書いていきます。
まずはその映像美!!街並みは勿論、アリータやサイボーグ人間たちに至るまで素晴らしい!!
凄い時代になったんだなぁと思わず感心してしまいました。
しかーし!!!
いかんせんストーリーがもったいないなぁと個人的には思います。
アリータの過去、イドとアリータの親子のような絆、アリータとヒューゴの恋・・・もう序盤からめちゃくちゃいい映画になる予感しかなかったのですが・・・中盤くらいから「あれ?なんか様子がおかしいぞ」と思い始め、徐々に嫌な予感に(笑)
そしてその嫌な予感は見事に的中・・・全てがモヤモヤのまま終わるという・・・。
まぁ、続編ありきで製作されたと思いますので、多少の謎が残るのは良しとしましょう。
でも、イドとアリータの関係やヒューゴとアリータの関係はもう少し丁寧に描いて欲しかったというのが正直なところ。
本当の親子のような関係になっていき、クライマックスでアリータがイドを初めて「お父さん」と呼ぶのですが・・・なんとなくそこまでの描写が薄いので感動しないんですよね・・・「お父さん」と呼ぶシーンもさりげなさ過ぎるというか・・・。
もう少しイドの苦悩や葛藤を丁寧に描いていたらと思ってしまいます・・・序盤は結構良かったんですけどね・・・。
それからヒューゴ!!
ザレムに行くという夢のためにパーツ強盗をしているのですが、アリータに出会うことで変わっていきます・・・このヒューゴの葛藤ももう少し丁寧に描いて欲しかった。
もう強盗をやめようと決め、強盗仲間を止めるシーンがあるのですが・・・。
もう完全に「は?」「どの口が言ってんだよ(笑)」と思ってしまいました・・・。
ヒューゴ「もうやめろタンジ!!」
タンジ「名前呼ぶなよ!!何考えてんだよ!!」
のシーンでは「ホントだよな・・・勝手すぎるだろ」と怒りすら覚えましたね・・・。
好きな人できたから俺は今日から善人として生きるから!!
てな感じですが、ほんと世の中舐めんなよって思います。
その点はチレンに関しても一緒ですね・・・いきなり改心されてもねって感じでした。
ヒューゴの葛藤やイドのアリータへの思いはもっと有効に物語に絡められたと思うので残念で仕方ありません。
しかもこの2点は本作のドラマの中核をなす一番大切な部分。
個人的にはストーリー展開よりも人間ドラマの方が大切だと思っていますので、ここがイマイチだったせいで、観終わった後の満足度はかなり低いです。
また、ハンター・ウォリアーのザバンももう少し上手く使えたような気がします。
魅力的なキャラであるにもかかわらずストーリーの大筋とあまり関係ないってのももったいないなぁって思います。
まぁ、ヒューゴがサイボーグ化するきっかけになったと言えばそうなんですが、グリュシカより魅力的な敵だったので、もう少し深みのある感じにして欲しかったです。
まぁ、僕は原作を未読なので、どの程度原作に沿っていたかやどの程度改変されたかは分かりません。
しかし、原作を知らなくても納得できるような作品や素晴らしい作品にすることは可能だったと思います。
ましてやあのジェームズキャメロン大先生ですからね・・・。
ジェームズキャメロンは途中で「アバター」に専念することになり、監督をバトンタッチしていますが、もし本作に専念していたら、もっと良い出来になったような気がしてなりません。
序盤は本当にワクワクでしたし、絶対感動するやつだなって期待して観てました。
いい映画になる要素は満載だったと思うので本当にもったいないなぁって思います。
まぁ、それでも映像美は素晴らしいですし、バトルシーンもなかなか良いです!
続編ありきと考えるとまぁギリギリOKラインってところでしょうか・・・。
続編があればですけどね・・・。
現時点で続編製作は未定だそうですが続きは是非とも観たいです。
本作まるまる前振りで、いつか続編で素晴らしいものを作ってくれることを期待しています。
個人的満足度
以上が個人的感想でした。
次はBlu-ray/DVD情報です。
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本作の映像は是非4Kで観て欲しいです!
Blu-rayとDVDがセットになったものもあります。
次は本作を動画配信サービス/VODで視聴する方法です。
アリータバトルエンジェルを動画配信サービス/VODで視聴する方法
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※本ページの情報は2019年8月時点のものです。最新の配信状況は各サイトにてご確認ください。