映画「億男」は2018年の日本映画です。

主演に佐藤健さんと高橋一生さん。

共演に沢尻エリカさん、北村一輝さん、藤原竜也さん、黒木華さんと主演級をずらりと並べた超豪華キャストです。

ところがです!!

期待とは裏腹に世間では酷評の嵐・・・興行収入も大コケ・・・見事に失敗作となっています。

僕も本作に関しては本当につまらないと思いました。

では、どうして本作はこんなにもつまらないのか?

この記事では、そのつまらない理由についても考察しています。

また、恒例の個人的感想も書いていますので楽しんでください!

もちろん、良かった部分もあるにはあるんです!

その辺も感想の方に書かせていただきました。

そして記事の最後にはBlu-ray情報や本作を動画配信サービスで視聴する方法もご紹介していますので併せてチェックしてみて下さい。

 

では、まずは簡単にあらすじをネタバレで解説していきます。

億男は面白くない!?あらすじとネタバレ

作品情報とキャスト

映画「億男」は2018年の日本映画です。

 

スタッフ

監督 : 大友啓史
脚本 : 渡部辰城、大友啓史
原作 : 川村元気「億男」
音楽 : 佐藤直紀
主題歌 : BUMP OF CHICKEN「話がしたいよ」

 

キャスト(役名 : 俳優)

大倉一男 : 佐藤健
古河九十九 : 高橋一生
大倉万左子 : 黒木華
あきら : 池田エライザ
安田十和子 : 沢尻エリカ
百瀬栄一 : 北村一輝
千住清人 : 藤原竜也

 

本作の監督は映画「るろうに剣心」シリーズの大友啓史さん。

そして主演は佐藤健さんという、まさに「るろ剣タッグ」です。

共演者も主役級をこれでもかと揃えた超豪華キャスト!!

公開前の期待は相当なものでした。

しかし!!

蓋を開けてみれば大コケ・・・。

どうしてこんなことに(笑)

 

では、まずはあらすじをネタバレで解説していきます!!

あらすじとネタバレ解説

あらすじ

本作の主人公は一男(佐藤健)。

一男は兄が残した3千万円の借金返済に追われ、昼も夜も休みなく働く生活をしていました。

妻と娘とは別居状態・・・しかしいつか借金を完済してまた一緒に住むことを夢見ています。

そんな一男でしたが、ある日突然、宝くじで3億円が当たります。

急に大金を手にすることに不安を覚えた一男は、起業して億万長者になっていた大学時代の親友、九十九(高橋一生)にお金の使い方を相談しに行きます。

九十九は一男に「まずは使ってみよう」と言い、盛大なパーティーを開きます。

このパーティーで一男は酔いつぶれてしまうのでした。

翌日、一男が目を覚ますと3億円と共に九十九が行方不明になっていました。

どうしても九十九が裏切るような奴に思えなかった一男でしたが、とりあえず九十九を探すことに。

一男はパーティーで知り合ったあきら(池田エライザ)という女に協力してもらい、かつて九十九と共に起業した3人の億万長者を訪ねることになるのです。

こうして一男は、九十九の真意と3億円の行方を追うことになるのでした・・・。

かつて九十九と共に起業した3人の億万長者を訪ねた一男・・・そこで3者3様のお金の価値観を知ることになります。

しかし結局、九十九の行方は掴めませんでした。

せめて家族は取り戻したいと思っていた一男は、妻の万左子(黒木華)に3億円のことを打ち明けます。

お金は取り戻すからやり直したいと言う一男でしたが、万左子の答えはノーでした。

一男はいつしかお金のことばかりに気を取られ、家族の幸せに向き合わなくなっていたのです。

家族が離れていった理由はお金ではなかったのです。

こうして家族を取り戻すことも叶わなくなった一男は、大学時代に九十九と行ったモロッコ旅行でのことを思い出します。

お金の価値は人の事情やその時その時の状況でいくらでも変化していく・・・一男は、モロッコで九十九が言っていたことをしみじみ感じていたのでした・・・。

結末

一男が電車に乗っていると、九十九が突然現れます。

そして一切手を付けていない3億円を一男に返します。

九十九は3億円を持って消えることで、舞い上がった一男に冷静になってお金について真剣に向き合い考える時間を与えたのでした・・・その様はまるで落語の「芝浜」のようでした。

九十九を信じていた一男は全てに合点がいきました。

九十九は一男に「今の君にこの3億円はどう見える?」と問います。

「全く別物に見える」と答える一男・・・。

一男は九十九にお礼を言います・・・しかし、九十九にとっても自分を信じてくれた一男は、再び人を信じる勇気をくれる存在でした。

九十九もまた一男にお礼をするのでした・・・。

 

以上があらすじです。

次は億男がつまらない理由を検証してみます。

億男はどうしてこんなにもつまらいないのか?

本作の評価は期待の割に著しくありません。

世間の声はこんな感じ・・・。

 

 

ふむふむ。

僕もはっきり言ってつまらないと思いました。

 

いくつか理由があると思うので、僕なりに検証していきます。

つまらない理由その1、テンポ感が悪すぎる

まず1つ目の理由は、テンポ感が悪いということ。

ハッキリ言って最初のパーティーシーンあたりでもう眠くなる。

おまけに主人公の一男は陰キャだし、高橋一生の九十九もダラダラダラダラとゆっ~くり話す為、実際の尺以上に長く感じる。

冒頭からどんよりした空気感が半端ない・・・しかもストーリー的には殆ど進まないという・・・もう3億無くなったころには飽きちゃうよ・・・。

それから、億万長者3人の下りもそれぞれが長い・・・。

俳優陣の演技は問題ないのですが・・・いかんせんしょーもない話が長い(笑)

特に北村一輝さん演じる百瀬の下りは長すぎる・・・どうでもいい話に長々と付き合うのは疲れます・・・キャラ作りも含め、とんでもなくスベってると思う。

主役級の俳優を3人も使っていたので、尺も均等にといったところでしょうが、3人の中にももう少し物語の波を作った方が良いように思いました。

結局、3人に会ったところで3億円や九十九を探すストーリーは何一つ進まないのでもう完全に飽きちゃいますね。

つまらない理由その2、観客の期待してたものと実際のストーリーが違い過ぎる

理由その2は、観客の期待してたものと実際のストーリーが違い過ぎるということ。

もしかしたら、これが1番の原因かもしれません。

はっきり言って、この映画を観る人に「お金について学びたい」なんて意識は皆無だと思います。

そんな自己啓発的なことは求めていないんです。

3億円の行方が気になるんですよ!!

九十九はどうしたのか?どこへ消えたのかが気になるんです!!

それをそっちのけでお金の価値観を見せられても・・・どうでもいいんですよそんなことは(笑)

つまらない理由その3、予告と本編のテイストが違い過ぎる

理由その3は、予告のテイストと本編の内容が違い過ぎるということです。

予告ではコメディタッチのテンポの良い明るい映画を想起させますよね?

ファンファンーレ的なミュージックに乗せて軽快に見せています。

ところがです!!

実際はどんよりした空気感がハンパない・・・テンポも悪い・・・主役は陰キャ・・・予告で面白そうと思った人はかなりガッカリします。

製作側はもっと観客のことを考えて予告も作らないとダメです。

どういう層にアピールしたいのか明確にして予告を作ってほしいです。

邦画は本当に予告詐欺が多いので困ります・・・本作も間違いなく予告に騙されちゃったんじゃないかなぁ~感MAXです。

つまらない理由その4、秀逸な伏線が全く伝わらない

理由その4は秀逸な伏線がいまいち伝わらないということです。

本作は、落語の「芝浜」をモチーフに使っています。

落語を少し知っている方でしたら、一男と九十九が落研だった下りですぐにストーリー展開は読めると思います。

そして「あ!芝浜そのものだ!」となり、なるほどね!となるわけです。

しかし、多くの人は落語の「芝浜」なんて知りません。

それどころか、落語に馴染みがありませんので、劇中の落語の内容なんてもちろん入ってきませんし、単に「学生時代に同じサークルだった」くらいにしか思っていません。

モロッコで向き合って落語をやる一男と九十九のシーンなんて「落語長げーな」くらいにしか思いません(笑)

そんな人たちに向けてこんな秀逸な伏線を張っても全く伝わらないんです。

まぁ、「芝浜」や落語に馴染みがない人にこそ観てもらいたいのかもしれませんが・・・そうなると落語のシーンは本当に退屈なだけ(笑)

むしろ逆効果。

佐藤健さんや高橋一生さんなど、今をときめく俳優さんを使うのですから、間口は広げて誰もが楽しめる作りにして欲しいと思います。

ハリウッド大作なんか観ると本当にお手本になります。

変に芸術性とか求めないでほしいです。

 

以上4点、僕なりの見解です。

これはあくまで僕の見解ですので、本作を好きな方は本当にすみません・・・。

 

次は興行収入についてです。

大コケ?興行収入は?

本作の興行収入は、約6.3億円でした。

これは、前評判や出演キャストから考えると「大コケ」と言って差し支えないでしょう。

10億円がヒットの目安と言われる邦画市場ですので、この成績は関係者冷や汗ものでしょう。

しかもこのキャストですからね・・・。

まぁ、内容からしたら良い方だとは個人的には思いますが・・・。

 

次は主題歌についてです。

主題歌について

本作の主題歌はBUMP OF CHICKENの「話がしたいよ」です。

バンプの25枚目のシングルで、映画の映像を使ったMVも製作されています。

バンプ節炸裂の名曲に仕上がっていますね!

 

次は原作についてです。

原作について

本作の原作は、川村元気の同名小説です。

この川村元気さんは、あの「君の名は。」の企画・プロデューサーとして有名ですね。

他にもヒット作を多数手がけたすごい人です。

個人的にも好きな作品が多いです。

ですので、映画はイマイチでしたが、原作は素晴らしい可能性はありますね!!

僕は原作は読んでいませんので、原作と比べてどうということは言えません・・・すみません。

でも・・・この映画を観て原作を読んでみたいという気持ちにはどうしてもなれませんでした。

興味がある方は読んでみるのも良いと思います。

 

次は本作のモチーフとなっている落語の「芝浜」についてです。

本作の元ネタ?落語「芝浜」とは?

本作のストーリーはまんま落語の「芝浜」です。

落語が好きな方でしたらすぐにラストが想像できたかもしれませんね!!

その「芝浜」のストーリーはこうです。

 

1)魚屋の勝五郎(魚勝)は酒におぼれて、しばらく仕事をさぼっている。女房に尻を叩かれ、魚を仕入れに芝の河岸(かし)に来てみると、まだ早すぎて開いていない。仕方がないので芝の浜で一服していると、流れ着いた財布を見つける。開けてみると、なんと五十両もの大金が入っていた。勝五郎は長屋に戻り、仲間を集めて、大酒を飲み、ご馳走をふるまって、その日は寝てしまう。

2)翌朝、「酒代はどうするのか」と尋ねる女房に、勝五郎は昨日の大金の入った財布の話しをする。ところが女房は「大金って何の話しだい? 夢でも見たんじゃないか」という。どこを探しても財布は見つからない。「あれは夢だったのか」とあきらめ、それ以来、勝五郎は心を入れ替え、酒を断ち、仕事に打ち込むようになる。その結果、表通りに店を構え、人を使うまでになる。

3)三年後の大みそか。女房が勝五郎に、ぶつなり殴るなりしていいからと、財布を差し出し、いきさつを話し始める。財布の横領は死罪。このまま大金を手にしたら、亭主は本当にダメな人間になってしまう。困った女房は大家と相談のうえで、役所に届け、亭主には夢だと話すことにした。三年後、落とし主が不明で財布は下げ渡されたのである。

4)三年間、隠していたことを詫びる女房に、勝五郎は自分を立ち直らせてくれたと感謝する。女房は、勝五郎の労をねぎらって、久しぶりに酒でもつけようかと言う。勝五郎は喜んで、一度は盃に手をつけるが、それをおろしてひと言。

「よそう。また、夢になるといけねえ」

引用 : http://osamuya-tasuke.hatenablog.com 一部抜粋

 

ね?

まんまでしょう(笑)

落語好きの九十九は、この「芝浜」を再現したのです。

 

次は評価と個人的な感想です。

評価と感想

本作の世間での評価は5点満点中3.5点(Yahoo!映画)といったところ。

やはりなんとも言えない微妙な評価が目立ちますね・・・。

良い評価をしている方は基本的に佐藤健さんや高橋一生さんなどの俳優のファンの方で、作品を褒めている方はあまりいませんね(笑)

やはり内容に関しては批判的な意見が多いですね・・・。

さて、ここからは僕の個人的な感想です。

僕はこの映画を予告で知りました。

僕、邦画は予告で知るパターンが多いです(笑)

で、面白そう!!となったわけです!

で、いざ観てみると・・・これが本当につまらなかった・・・。

またこのパターンです・・・邦画たのむぜ・・・。

つまらなかった理由はこの記事の最初の方にも書いたのですが・・・やはり一番の理由は、思ってたのと違う感がハンパなかったからでしょうか。

予告のテイストから、コメディタッチのテンポの良い作品を想像していました。

ところが実際は真逆という・・・(笑)

まぁ、予想と違う内容でも良ければいいんですけど・・・この内容はキツイ。

そもそもお金の価値観なんかより3億の行方の方が気になるんですけど・・・九十九の行方の方が気になるんですけど・・・って感じでした。

僕は落語も「芝浜」も知りませんでしたので、落語が伏線になっていたなんて気づくはずもありませんし・・・そもそも劇中の落語なんて退屈なだけでした。

話の内容としてはまんま「芝浜」だったんですね・・・。

この映画のメインは3億の行方じゃなくてお金の価値観のお話だったとは・・・。

でも多いですよね?僕みたいに3億と九十九の行方の方が気になってた人。

てか、この映画を観に来た殆どの人はそうだったんじゃないでしょうか?

お金について勉強したい人なんていませんよ(笑)

なんか説教臭い映画だなって思いました。

この映画をつまらないっていう人はお金について関心がないとか、お金に振り回されてるとか言う人もいますが・・・そんなわけあるかい(笑)

映画として単純につまらないから言ってるんですよ・・・。

映画で語られるお金に関することだって、どこかで聞いたことあるようなセリフばかりで他人の受け売りもいいとこ・・・そんなことは分かってるんだよってことばかり。

結局、映画の内容もメッセージもなんにも響かないんです。

だから世間の評価は厳しいし、大コケなんです。

キャストや俳優陣の演技は良かっただけにとてももったいないですね。

まぁ、基本的には僕も酷評ですが・・・良かった点も勿論あります!!

一番良かったのは・・・藤原竜也さん演じる千住のくだり!!

「こんな紙切れぇ~!!!」

「さぁ、ご一緒に!!こんな紙切れーーー!」

「絶対に叶いまーーーす!!」

もう最高でした(笑)

多分、この映画にはこういうの期待してたんだと思う(笑)

藤原竜也さんの演技含め、このシーンだけは本当に好きです!

それから、落語の「芝浜」を伏線にしている点も良いとは思いました。

映画を観たときは「芝浜」は知らなかったので全く気付きませんでしたが・・・。

ラストで九十九も一男に救われるようなそんな終わりになっている点も結構好きです。

一男と九十九のドラマは結構良いんですよね・・・。

でも描き方が悪いのか、真ん中の3人のエピソードが長いからなのか、それとも沢尻エリカさん、北村一輝さん、藤原竜也さんの存在感があり過ぎたのか・・・2人のストーリーの存在感が薄いのが残念です。

あ、一男と家族の話も良いですよね・・・その辺のヒューマンドラマ的な部分をもっと観たかったですね。

まぁ、全体的に大コケなのも納得の映画だと思いました。

キャスト陣のファンの方以外にはおススメできません。

でも逆に言ったらキャスト陣のファンの方にはおススメできます(笑)

内容のないキャスト依存の映画ですので・・・。

あ、そうそう!

映画内で佐藤健さんや高橋一生さんが披露していた落語・・・映画本編では全部は観れませんが、Blu-rayの特典映像としてノーカット版が収録されているそうです。

僕は落語はよく分かりませんので、佐藤健さんや高橋一生さんの落語の出来は分かりませんが・・・ファンの方は嬉しいのではないでしょうか?

 

次はBlu-ray/DVD情報です。

億男をBlu-ray/DVDで観よう!

本作を購入するのでしたら、Blu-ray一択です。

Blu-rayにはDVDには収録されていない映像特典が満載です。

 

次は本作を動画配信サービス/VODで視聴する方法をご紹介します。

億男を動画配信サービス/VODで視聴する方法

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配信が終了している場合もありますので、詳しくは公式サイトをご確認ください。

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