シャッターアイランドは2010年のアメリカ映画です。

スコセッシ監督×ディカプリオの4回目のタッグが実現した本作は、どんでん返し映画の名作として有名です。

また、多くの謎や伏線が映画全編にわたって張り巡らされているので、語るにはもってこいの映画ですね!!

結末を知ったら絶対にもう1度最初から観たくなる構成は見事としか言いようがありません。

そして相変わらずのディカプリオの素晴らしさ!!

また、本作にはアベンジャーズシリーズのハルク役で有名なマーク・ラファロもディカプリオの相棒役として出演しています。

本作のマーク・ラファロもハルクとはまた違った魅力で本当に素晴らしいです。

シナリオ、演出、俳優と全てが高クオリィティ!!

まさに名作です。

この記事では冒頭から張り巡らされた謎や伏線を細かく解説しています。

よくわからなかった方もこの記事を読めばかなり理解できると思います。

また、もう1度観る前の復習にも最適な内容です。

あ、もちろん恒例の個人的感想も書いています。

そして最後にはBlu-ray/DVD情報や動画配信サービスで視聴する方法もご紹介していますので併せてチェックしてみて下さい。

 

では、早速徹底解説していきます!

もくじ

シャッターアイランドをネタバレで徹底解説

本作はラストに大きなどんでん返しが用意されています。

しかし、その真相が明かされるまでにも数々の伏線が散りばめられていました。

実は、結末を知ってからもう一度観ると、「あ~なるほど!!」と思わせてくれるシーンの連続なんです。

この項では、簡単な作品情報とあらすじと共に、伏線を徹底的に解説しています。

結末を知っている方も、是非これを読んでからもう一度観てみて下さい!

 

では、まずは作品情報とキャストを軽く紹介です。

作品情報とキャスト

シャッターアイランドは2010年のアメリカ映画です。

スタッフ

監督 : マーティン・スコセッシ
脚本 : レータ・カログリディス
原作 : デニス・ルヘイン
製作 : マーティン・スコセッシ、ブラッドリー・J・フィッシャー他
製作総指揮 : クリス・ブリガム他
音楽 : ロビー・ロバートソン

 

キャスト(役名 : 俳優)

テディ・ダニエルズ : レオナルド・ディカプリオ
チャック・オール : マーク・ラファロ
ジョン・コーリー医師 : ベン・キングスレー
ドロレス・シャナル : ミシェル・ウィリアムズ
レイチェル・ソランド : エミリー・モーティマー
ジェレミア・ナーリング医師 : マックス・フォン・シドー
ジョージ・ノイス : ジャッキー・アール・ヘイリー
アンドリュー・リーディス : イライアス・コティーズ
エセル・バートン : パトリシア・クラークソン
警備隊長 : テッド・レヴィン
マクフィアソン副警備隊長 : ジョン・キャロル・リンチ
ピーター・ブリーン : クリストファー・デナム
フェリーの船長 : マシュー・カウルズ
看護師マリノ : ネリー・サイウット

 

本作は、スコセッシ、ディカプリオの4回目のタッグですね!・・・もはや2人のコンビは安定の領域です。

そして、ディカプリオの相棒役としてマーク・ラファロ!!

今やアベンジャーズのハルクとしてお馴染みのマーク・ラファロですが、演技力は元々定評があり、本作ではディカプリオにも一歩も劣らない名演を見せてくれています!

他にもベン・キングスレー、ミシェル・ウィリアムズと実力派が脇を固めています。

 

では、次は簡単なあらすじを紹介しておきます。

あらすじ

シャッターアイランド・・・ボストン沖合に浮かぶ孤島。

島には、精神病患者の為の病院があります。

連邦保安官のテディ(レオナルド・ディカプリオ)と相棒のチャック(マーク・ラファロ)は行方不明になったレイチェルという女性患者の捜索のためにシャッターアイランドに向かいます。

捜索を進めるテディでしたが、次第に病院側の陰謀を疑い始めるのでした。

しかし、全てはテディの妄想で、実はテディ自身もこの精神病院の患者だったことが判明します。

テディは、過去のトラウマが原因で妄想によって現実から逃げるようになっていたのです。

実は、この病院ではロボトミー手術の推進派と反対派で対立が起こっていました。

ロボトミー手術とは精神病患者の脳を手術し、廃人のようにして手なずける非人道的な手術です。

全てはテディに治療の見込みがあると思っていた反対派が仕組んだ大掛かりなロールプレイングだったのです。

テディの妄想を具現化することによって正気に戻そうとしていたのです。

つまり、病院の人間は全員演技をしていたのですね!!

そして相棒だと思っていたチャックはテディの主治医でした。

全ての真実を知ったテディは正気に戻ります。

しかしテディは、正気に戻ったことを隠し、自らロボトミー手術を受ける決意をしていたのです・・・。

 

以上が簡単なあらすじになります。

 

では、次からが本題!!

映画に散りばめられている伏線の数々を解説していきます。

伏線を徹底解説

本作には様々な伏線が映画序盤から散りばめられていました。

結末を知ってから観るとまた違った楽しみ方ができるんです!!

また、テディの妄想と現実が交錯したりとよくわからなかったシーンもあると思います。

ここでは伏線の解説に加え、そういったシーンの解説もしていきますね!

この項は基本的に結末を知っていることを前提に書いています。

なのでネタバレ全開です!!

まだ観ていない方は注意してください。

それから、解説シーンの時間も入れておきました。

※時間はVOD再生による時間ですので、再生環境によっては多少のズレがあるかもしれません。参考程度にご活用ください。

是非全てを知ってからもう一度鑑賞してみて下さいね!!

では早速ストーリーに沿って順番に解説していこうと思います。

冒頭、船上のテディが体調不良の理由

1分05秒~

船の中で具合が悪そうなテディ・・・海を見て「ただの水だ・・・ただの水がいっぱいあるだけだ・・・」と自分を奮い立たせようとしているシーンからこの映画は始まります。

テディの子供たちは妻によって溺死させられています。

そのことは大きなトラウマになり、テディは水に対して苦手意識があります。

船酔いにも見えるシーンですが、テディのトラウマを描写しているシーンと言えるでしょう。

天井から伸びる鎖につながれた手錠

1分33秒~

船の中には天井から伸びる鎖につながれた手錠があります。

この船は、シャッターアイランドへ精神患者を輸送する船だと思われます。

精神患者を拘束しておくために船に手錠が取り付けられているのでしょう。

とてもさりげないシーンで見逃してしまいがちですが、普通の船でないことは明らかです。

船がテディ達を降ろしてすぐに引き返す理由

3分54秒~

船の乗務員がテディたちを降ろしたらすぐに引き返すと言います。

嵐が来るからという理由ですが、本当の理由はテディを島に閉じ込めるという設定を作るためです。

その後本当に嵐は来ますので、そういう日を狙って計画した可能性もありますが・・・いずれにせよテディを島に閉じ込める設定を作ることが重要だったのです。

厳戒態勢の島の警備

4分41秒~

テディの正体は精神病患者のアンドリュー・レディスです。

妻を殺した犯罪者であり、妄想癖のある要注意人物です。

厳戒態勢なのも当然ですね!

なぜテディは鉄線に電気が流れていることを知っていた?

5分52秒~

病院は大きな外壁で囲まれており、その上は電流の通った鉄線が張られています。

テディはこの病院の患者ですので、電流が通っていることは知っていて当然ですね。

チャックが拳銃の扱いに慣れていない理由

7分45秒~

テディとチャックが病院の門を通るときに銃を没収されていますが、そこでチャックは銃を外すのに手間取っています。

チャックの正体はテディの担当医ですので、銃の扱いは不慣れなんです。

一方のテディですが、子供と妻が死ぬまでは本当の保安官だったので銃の扱いは慣れています。

病院の敷地内に入ったテディに対して患者が手を振ったり、「しー」と指を立てたりするのは何故?

8分04秒~

テディはこの精神病院の患者であり、彼らとは元々面識があるから。

警備副隊長がテディの質問に対しては院長に聞けといってはぐらかすのは何故?

余計なことを言って辻褄が合わなくなるとロールプレイングが成り立たなくなる恐れがあるため、余計なことは一切言わないのです。

レイチェルの子供殺しの手口を聞いた後、彼女の写真を見た時にテディが頭痛に襲われるのは何故か?

11分55秒~

子供殺しをしたのはレイチェルではなく、テディの妻ドロレスだから。

話が真実に近づいたため頭痛という拒否反応を示しています。

テディが頭痛を訴えたとき、チャックが心配そうに声をかけた理由

12分10秒~

チャックの正体はテディの主治医です。

主治医として純粋に心配した様子が見て取れます。

「4の法則 67番目は誰?」というメモの意味は?

13分52秒~

このメモは、テディになぞ解きをさせるために病院側が隠したものです。

4の法則の意味は、4人の名前がアナグラム(スペルの入れ替えによる言葉遊び)になっているという事。

レディス(ANDREW LAEDDIS)はテディ(EDWARD DANIELS)に、ドロレス(DOLORES CHANAL)はレイチェル(RACHEL SOLANDO)になる。

67番目は誰?の意味ですが・・・67番目の患者がいるということを示唆しています。

67番目はもちろんテディ(アンドリュー・レディス)の事です。

テディが職員情報の提示を求めているのに院長が応じないのは何故?

15分00秒~

本当のテディはアンドリュー・レディスという名の患者だから。

患者に職員情報は普通に考えて見せませんね(笑)

失踪したレイチェルを捜索する警備隊にやる気がない理由は?

15分30秒~

そもそもがレイチェル失踪事件など起こっていないから。

事情聴取された女性職員が、シーアン医師についての説明をするときにチャックの方へ視線を向けた理由は?

18分55秒~

チャックがシーアン医師だから。

放火による火事で亡くなったはずのテディの妻のドロレス・・・しかしテディの夢の中のドロレスはズブ濡れでお腹から血を流している理由

27分30秒~

ドロレスは、本当はずぶ濡れのまま撃たれて亡くなったから。

ピーターという男性患者への尋問時、メモ帳に鉛筆をこすりつけ始めたのは何故?

33分38秒~

テディ自身も患者なので、ピーターの嫌がることを知っていたのではないでしょうか。

カーンズという女性患者が「RUN(逃げて)」とテディのメモに書いた理由

37分10秒~

このシーンは、テディがアンドリュー・レディスだと知っているカーンズが本気で逃げてと言っているようにも見えますし、病院側のシナリオ通りだったとも考えられます。

また、テディの妄想が入り混じっているようにも感じます。

明確な答えが提示されていませんが・・・僕個人はテディの妄想だったのではないかと思っています。

根拠は次のシーンでコップが消えるからです。

女性患者カーンズが水を飲む時コップが消える理由

37分20秒~

前のシーンがテディの妄想だということを示唆しています。

このシーンの前にもドロレスの手から酒瓶が消えるシーンがあります(28分10秒~)。

テディの妄想では、テディにとって都合の悪い部分は抜け落ちてしまいます。

酒や水はテディが忘れたいことですから、これらが消えているシーンは妄想です。

戻ってきたレイチェル・ソランドーは本物なのか?

51分06秒~

レイチェル・ソランドーは病院のナースです。

後にナースとしても出てきます。

レイチェル失踪はそもそも狂言ですからね。

テディの夢の中

57分25秒~

テディは眠った後夢を見ます。

この夢の中でも、テディにとって都合の悪いものが消えたり、都合が良いものが現れたりするシーンは妄想です。

ここでキーワードになっているのは「火」と「煙」です。

火がついているシーンは妄想と解釈できます。

レディスはじめ、テディがそうであってほしいと妄想しているシーンは「火」が印象的です。

レディスという放火犯はテディが作り上げた妄想です。

また、たばこが消え、煙になっているシーンは妄想と現実が入り混じった記憶なのではないでしょうか。

ジョージ・ノイスの牢を照らしているマッチが消えた後も明るい理由

70分00秒~

ジョージ・ノイスとの会話はテディの妄想と現実が入り混じっています。

マッチの明かりで話しているときは実際のノイスの言葉です。

マッチが消えたのに明るいままのシーンから急に暗くなるまでは、テディは妄想のストーリーを都合のいい内容を喋っています。

ジョージ・ノイスとテディ

ジョージ・ノイスはテディをレディスと言って怒らせたことがあります。

テディにとってレディスと言われるのは最も認めがたい事実です。

怒ったテディはノイスを殴り続けています。

崖から転落したチャックは本物なのか?

80分25秒~

テディの妄想が入り混じっています。

たばこの煙が見えているのもそのため。

崖を下りてみると姿がないのは当然ですね。

崖の途中にある洞窟に潜んでいる女性は誰?

82分25秒~

テディはこの女性が本当のレイチェル・ソランドーであると考えていますが、この女性の存在自体がテディの妄想です。

ここでも「火」が使われています。

「火」が使われているシーンは基本的にテディにとって都合が良い妄想です。

テディが「相棒は?」と聞くと、コーリー院長が「君は一人で来た」と言うのは何故?また、テディが素直にそれを受け入れる理由

96分30秒~

病院側の治療も大詰めで、真実に寄せてきている。

テディが素直にそれを受け入れるのは、洞窟でのこともあり、下手に騒ぎ立てないようにしたため。

「モンスターのまま生きるか、善人として死ぬか」という台詞の意味は?

本作のラストシーンです。

アンドリュー・レディスは正常に戻っているにもかかわらず、テディとして振る舞っていたことを意味しています。

そして自らロボトミー手術を受けるのですね。

つまり善人として死ぬ選択をしたことを示唆したエンディングとなっています。

 

さて、次は原作についてです。

原作について

本作の原作は、アメリカの作家デニス・ルヘインによる同名小説となっています。

僕は原作は未読ですが、映画だけでも十分にその魅力は伝わってきました。

興味がある方は読んでみて下さい!

因みにデニス・ルヘインさんと言えば、クリント・イーストウッド監督の2001年の作品「ミスティック・リバー」の原作者としても有名です。

映画「ミスティック・リバー」は豪華俳優陣共演の素晴らしい作品ですので、本作を気に入った方でまだ「ミスティック・リバー」を観ていない方は是非そちらもチェックしてみて下さい!

 

次は評価と個人的な感想です。

評価と感想

本作の世間での評価は5点満点中3.5点(Yahoo!映画)といったところで、意外にも普通評価が目立ちます。

好きな人はハマって2回3回と観てしまう映画ですよね!!

何気に高評価が目立つのですが・・・。

否定的な意見の方は、冒頭でトリックに気付いてしまった人や、作品の世界観に入れなかった人に多いですね。

さて、ここからは個人的な感想を書いていきます。

僕はどんでん返し系の映画が大好物ですので、本作も勿論大好きです。

始めて観たときはかなり衝撃を受けました!

全く気付きませんでしたので。

ただ、よく観るとラストで一気にひっくり返すといった作りではないので、後半にかけて徐々にひっくり返される感じなんです(笑)

「えっ・・・これってもしかして・・・」って思ってるとその感じに落ちるので、途中で気が付いた人も気持ち良いと思います!

もちろん最後まで気付かない方もいると思います。

僕はそっちでした(笑)

しかも冒頭から伏線がこれでもかってくらい張り巡らされているので、結末を知ってからまた観たくなること必至です!!

あれだけ堂々と伏線を張ってたことに気付かせないような構成も見事ですね!

ストーリーに関しては現実と妄想が交錯して多少の分かりづらさがあります。

正直、僕も100パーセントは理解できていない気がします。

しかし、同じシーンを結末を知ってから観ると全く違った印象で観ることができる・・・この2面性は本当に素晴らしいです。

また、答えが完全に描かれていない謎も多く、語るにはもってこいの映画だと思います。

そして相変わらずのディカプリオの素晴らしさ!!

本作でも炸裂していますね!

テディと思いこんだレディスを見事に演じています。

現実と妄想を行き来し、現実自体にも疑念を持ち始める・・・そんな複雑な主人公の感情を素晴らしい表現力で魅せていますね!

本当にすごい俳優です。

それから、脇を固めるマーク・ラファロも素晴らしいです!

レディスの相棒でありながら、主治医としての感情を表情や目線だけで表現している様子は本当に好きです。

マーク・ラファロは後にアベンジャーズのハルクとして大ブレイクします。

僕はこの映画を観たときはマーク・ラファロを知らなかったのですが、後にアベンジャーズシリーズでマーク・ラファロを好きになりました。

そして久しぶりに本作を鑑賞したら・・・おー!!ハルクの人だ!!となって嬉しかったです(笑)

ハルク云々は抜きにしても、本作でのマーク・ラファロは本当に優しい主治医といった感じで大好きです。

マーティンスコセッシ監督とディカプリオのタッグは本作で4回目ですが、個人的には本当に安定して観れると思っています。

どんでん返し、スコセッシ×ディカプリオ、マーク・ラファロ・・・好きな要素がたっぷり入ったお気に入りの映画です。

 

次はBlu-ray/DVD情報です。

シャッターアイランドをBlu-ray/DVDで観よう!

本作のブルーレイ版には特典映像が収録されていますので、個人的にはブルーレイ版がオススメです。

 

次は動画配信サービス/VODで視聴する方法をご紹介します。

シャッターアイランドを動画配信サービス/VODで視聴する方法

Hulu 〇

U-NEXT 〇

FODプレミアム ×

amazon プライムビデオ 〇

dTV 〇

配信が終了している場合もありますので、詳しくは公式サイトをご確認ください。

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