ビールストリートの恋人たちのあらすじとネタバレ解説!本作を観るべき意味とは?

映画「ビールストリートの恋人たち」は2018年公開のアメリカ映画です。

2018年と言えば、同じ黒人差別を扱った名作「グリーンブック」が公開になった年ですね!

 

「グリーンブック」はそのエンタメ性の高さから、誰もが楽しめる名作でしたが、本作はより切実な内容・・・。

黒人社会の生き辛さを綺麗ごとなしでリアルに描いています。

 

本作を観ることはすなわち、人種差別について「知ること」です。

それはとても意味のある事なのです!

 

この記事では、あらすじや内容をネタバレ解説している他、本作を観るべき意味についての考察、音楽、原作について書いています。

また、評価や個人的な感想、Blu-ray/DVD情報、動画配信サービス/VOD情報など盛りだくさんの内容になっています。

是非最後まで楽しんでください。

 

この記事は基本的にネタバレ全開です。まだ観ていない方は先に動画配信サービスで観ることをおススメします。

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では、早速あらすじとネタバレ解説からです!

レッツ!!ムーヴィン!!!

ビールストリートの恋人たちのあらすじとネタバレ解説!

ここからは本作をネタバレで解説していきます。

まずは作品情報とキャストから。

作品情報とキャスト

映画「ビールストリートの恋人たち」は2018年公開のアメリカ映画です。

興行収入は2060万ドルとなっています。

 

スタッフ
監督 : バリー・ジェンキンス
脚本 : バリー・ジェンキンス
原作 : ジェームズ・ボールドウィン『ビール・ストリートに口あらば』(新訳邦題『ビール・ストリートの恋人たち』)
製作 : バリー・ジェンキンス他
製作総指揮 : ブラッド・ピット
音楽 : ニコラス・ブリテル
キャスト(役名 : 俳優)
クレメンタイン・"ティッシュ"・リヴァーズ : キキ・レイン
幼い頃のティッシュ : ミラーニ・マインズ
アロンゾ・"ファニー"・ハント : ステファン・ジェームズ
幼い頃のファニー : イーサン・バレット
アーネスティン・リヴァーズ : セヨナ・パリス
シャロン・リヴァーズ : レジーナ・キング

 

本作の監督はバリー・ジェンキンス監督です。

バリー・ジェンキンス監督といえば、アカデミー賞作品賞にも輝いた2016年の作品「ムーンライト」の監督として一躍時の人となった監督ですね!!

監督としてのキャリアは本作が3作目とまだまだ浅いですが、「ムーンライト」でも見られたリアルな黒人描写は、圧倒的な説得力をもって迫ってきます。

バリー・ジェンキンス監督は黒人であり、複雑な家庭環境で育っています。

そういった経験からくる描写は時にとても生々しいですね。

差別や、マイノリティーであるが故の葛藤を描く作風は、人として知っておかなければいけないことを綺麗ごとではなく伝えています。

これからが楽しみな監督です。

 

そしてそんなバリー・ジェンキンス監督が描きたいことに共感し、その才能に惚れ込んだ男がいます。

 

あのスーパースター、ブラッド・ピットです。

 

日本でもブラピの相性で人気ですので、もはや知らない人はいないでしょう!

ブラッド・ピットはバリー・ジェンキンス監督がこれまで製作した3本の映画全てをプロデュースする熱の入れよう!

プロデュースと言っても、ブラッド・ピットは作品に一切口を出さないそう・・・お金を出し、チャンスを与えるといったところでしょうか。

こういったブラッド・ピットの行動に対し、バリー・ジェンキンス監督は感謝の言葉を惜しみません。

「最高の男だ!!」と手放しに称賛しています。

 

キャスト陣はなんとも地味な顔ぶれ(笑)

鑑賞前に僕が知っている人物はいませんでした・・・。

でも、だからこそリアリティがあったのかもしれません。

因みにシャロン・リヴァーズ役のレジーナ・キングは本作でアカデミー賞助演女優賞、ゴールデングローブ賞助演女優賞はじめ、数々の賞を受賞しました。

思えば「ムーンライト」ではマハーシャラ・アリがアカデミー賞助演男優賞を受賞し、その後、大ブレイクしています。

レジーナ・キングも「ムーンライト」のマハーシャラ・アリのようにこれから大ブレイクするかもしれませんね!

要チェックです!

 

次はあらすじです。

あらすじ

1970年代のニューヨーク。ティッシュは19歳。恋人のファニーは22歳。幼い頃から共に育ち、自然と愛を育み、運命の相手を互いに見出した二人にとって、それは素晴らしい報告のはずだった。
しかし、ファニーは無実の罪で留置所にいる。彼はティッシュの言葉を面会室のガラス越しに聞いた。小さな諍いで白人警官の怒りを買った彼は強姦罪で逮捕され、有罪となれば刑務所で恥辱に満ちた日々を送るしかない。二人の愛を守るために家族と友人たちはファニーを助け出そうと奔走するが、そこには様々な困難が待ち受けていた...。魂を試されるようなこの試練を乗り越え、恋人たちは互いの腕の中に帰ることが出来るだろうか。

公式HPより引用 : https://longride.jp/bealestreet/story.html

 

次はポイント解説です。

ここがポイント!!ネタバレ解説

ここからは本作をポイントごとに解説していきます。

無実の罪

19歳のティッシュは幼馴染であり恋人でもあるファニーに「赤ちゃんができたの」と伝えます・・・しかしファニーは無実の罪で刑務所にいるのです。

ファニーの容疑は強姦罪。

しかし、ファニーは無実です。

ファニーは街でのいざこざの際に白人警官ベルの怒りを買い、冤罪で囚われてしまうのでした。

ファニーの無実を証明しようと奮闘するティッシュや家族たち・・・しかしそこには黒人であるがゆえに直面する困難が待ち受けていたのです。

警官ベル

ファニーが白人警官ベルに初めてあった日・・・それはファニーとティッシュにとって最高の一日となるはずの日でした。

その日は、ファニーとティッシュがようやく新居となる家を貸してもらえることが決まった日でした。

黒人の人たちは家を借りることも簡単ではなかったのですから、本当に最高の一日です・・・白人警官ベルに会うまでは・・・。

幸せと絶望が常に隣り合わせである黒人社会の不条理さを如実に物語っているような展開に胸が痛いですね。

被害者ヴィクトリア

ファニーの無実を証明するためにティッシュや家族たちは出来る限りのことをします。

ファニーからレイプされたと言いはっている被害者ヴィクトリア・・・彼女の証言を撤回させるのが最良の方法でしたが、彼女は故郷のプエルトリコへ帰国していて、行方不明・・・。

必死の思いでプエルトリコまでの旅費を調達するファニーとティッシュの家族・・・そして、説得に行くも、ヴィクトリアは精神的に話せる状態ではなく、この作戦は失敗に終わります。

結末

被害者ヴィクトリアへの説得は失敗に終わりました。

ファニーのアリバイを唯一証明できる親友ダニエルは別件で逮捕されているため、証言も面会もできません。

ファニーの冤罪を証明するためにあらゆる手段を講じましたが、いつもどこかで行き詰ってしまいます。

それは黒人であるがゆえのことのようにも思います。

1970年代のニューヨークでは、黒人の為に骨を折ってくれる人など殆どいなかったのが現実なんです。

愛だけでは現状を変えることなどできないのです。

結局、ファニーは刑務所から出ることは出来ませんでした。

お腹の中にいた赤ちゃんはすでに少年となっていました。

現実を受け入れるしかない無念さと、それでも希望を捨てない強い心・・・黒人社会で生きるということがどういうことなのか、この映画は教えてくれます。

息子のアロンゾが「神さま、パパをお護りください」と祈りを捧げ物語は幕を閉じます。

以上がポイント解説でした。

 

次は本作を観るべき意味についてです。



本作を観るべき意味とは?

本作で描かれるのは黒人の冤罪です。

ファニーとティッシュのラブストーリーというオブラートに包まれていますが、核心となるのは間違いなく黒人が受ける不当な扱いについてです。

 

何故このような映画をバリー・ジェンキンス監督は製作したのか?

 

僕らはこの映画から何を学ばなければいけないのか?

 

実は、黒人の冤罪は現在のアメリカでも継続して続いている問題なんです。

 

本作の時代設定は1970年代ですが、そのまま現代に置き換えても全く違和感がない作りになっています。

このことについてバリー・ジェンキンス監督はこう語っています。

 

「原作が書かれた当時より今は良くなっているはずだと思われがちだが、黒人にとってフェアじゃない形で運用される法律はまだまだたくさんあり、45年前のファニーのような若者が今も多くいる。私たちを守り、社会を統治するはずの制度が公正となっていない。だからこそ、現代に設定し直すことなく、そのまま映画化した。45年経っても何も変わっていないことを示すためにね」

 

現在もあまり状況が変わっていないことに驚きますね。

映画をきっかけに知り、関心を持つことから始めなければいけないほどこういった問題に無関心になっている人も日本には多いはずです。

勿論僕もそうです。

そして、「まずは知ること」の重要性こそがこの映画を観る意味なのではないでしょうか?

 

次は本作の音楽についてです。

本作の音楽について

本作で音楽を担当するのは、「ムーンライト」でもジェンキンス監督と組んだニコラス・ブリテルです。

この時代を表現するジャズと管楽器を用いたロマンティックな楽曲が全編を彩っています。

スローで美しい曲が多いのでBGMとしても最高です。

個人的に「エロス」は名曲だと思います。

サントラも発売されていますので、是非聴いてみて下さい!!

 

次は原作についてです。

原作について

本作の原作は、ジェームズ・ボールドウィンが1970年代に発表した小説「ビール・ストリートに口あらば」です。

現在は、映画と同じ「ビール・ストリートの恋人たち」と訳され日本でも発売されています。

もともとジェームズ・ボールドウィンの作品にはアメリカの人種問題を扱ったものが多いようですが、その中でも本作は黒人家族についての重要な作品になっています。

 

次は世間での評価と個人的な感想です。



評価と感想

ここからは世間での評価と個人的な感想を書いていきます。

まずは世間での評価から。

世間での評価

本作の世間での評価は5点満点中3.4点(Yahoo!映画)となっています。

実際の声はこんな感じ。

この他にも、救いのないラストやベッドシーンがマイナスポイントだと挙げる人も結構いました。

SNS上ではかなり評判は良いです・・・ただ、この手の映画を批判する人は少ないですからね・・・。

 

因みに、本作はアカデミー助演女優賞(レジーナ・キング)、ゴールデングローブ賞助演女優賞受賞(レジーナ・キング)を含め、208もの映画賞にノミネートされ、うち85個の賞を受賞しています。

 

次は個人的な感想です。

個人的感想

ここからは個人的な感想になります。

本作が公開されたのは、こちらも黒人差別をテーマとした名作「グリーンブック」(アカデミー賞作品賞受賞)が公開された2018年です。

同じ年に公開され、共に黒人差別を描いた両作品・・・共に高く評価された作品ではありますが、そのアプローチは全くと言っていいほど違います。

よりエンターテイメントとして描かれている「グリーンブック」に対して、本作はリアルというかなんというか・・・より切実。

 

黒人が生き辛い時代を綺麗ごとではなく真正面から描いたような作品です。

 

鑑賞前はラブストーリーなのかなぁ~なんて思ってたら、実際はかなりヘビーな内容で戸惑ってしまいましたが、ロマンティックなラブストーリーと現実の救いようのなさがコントラストとなっていて、この構成はとても素晴らしかったと思います。

 

幸せと絶望はすぐ隣り合わせだという黒人の人たちの生活の緊張感が伝わってくるようでした。

 

また、映像や音楽も素晴らしかったです。

 

特に、ファニーとティッシュが1本の赤い傘で雨の中を歩くシーンは、とても美しかったのが印象的・・・このシーンでは幸せであるはずの2人ですが、どこか儚げに見える・・・黒人社会という悲しい世界に咲いた一輪の花のようでした。

今でもアメリカでは黒人差別が根強いそうです・・・決して美談なんかにしてはいけないんでしょうが・・・。

どうしてもここ日本では黒人差別に関してあまり馴染みがありませんので、こういった映画を通して少しでも知ることが出来たらと思います。

 

そして、全編を彩るニコラス・ブリテルによる音楽が素晴らしいです!!

 

音楽と映像、そしてラブストーリーと現実のコントラスト・・・とても良かったです。

全てが相まって、とても美しい映画になっています。

しかもオシャレ。

 

これはどうなんでしょうか・・・中途半端に写る人もいるかもしれませんね。

 

個人的には、そういった美しさがあるからこそ、救いようのない現実がより際立っているように感じますし、それでも生きていかなければならない黒人の人たちの強さも感じることが出き、とても良いと思っています。

 

コントラストを感じて欲しいからこその過去と現在の話が同時に進んでいくんだと思いますしね!

 

僕はとてもいい映画だと思います。

でも・・・エンタメ性が少ないので、人に薦めるならやはり「グリーンブック」の方かなって思います。

このエンタメ感の差が、世間での両作品の評価の差になっていると思います。

勿論、比較対象は「グリーンブック」だけではないんですが、同時期に公開された黒人差別を描いた映画ということで・・・。

本当の黒人社会を知るという意味で、観て損はない映画だと思います。

 

個人的満足度

 

次はBlu-ray/DVD情報です。

ビールストリートの恋人たちをBlu-ray/DVDで観よう!

 

次は本作を動画配信サービス/VODで視聴する方法です。

ビールストリートの恋人たちを動画配信サービス/VODで視聴する方法

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