映画「ベン・イズ・バック」は2018年公開のアメリカ映画です。
のっけからいきなりですが・・・
本作は本当につまらない・・・全く響かない。
キャスト陣の演技は素晴らしいんです!
なのに全く響いてこない・・・。
まぁ、それも当然なんですよ!!
理由は僕らが日本人だから!!
この記事では、本作が日本人に全く響かない理由を解説しています。
他にも作品情報やキャストの解説、評価や僕の個人的な感想、Blu-ray/DVD情報、VOD情報と盛りだくさんでお届けします。
この記事は基本的にネタバレ全開です。まだ観ていない方は先に動画配信サービスで観ることをおススメします。
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では早速、「ベンイズバックが日本人に全く響かない理由」いってみましょう!!
レッツ!!ムーヴィン!!!
もくじ
ベンイズバックが日本人に全く響かない理由!
本作の主演ジュリア・ロバーツの演技は過去最高と絶賛され、ベンを演じるのは若手の注目株ルーカス・ヘッジズを起用・・・
更に監督・脚本はあの名作「ギルバート・グレイプ」で脚本を務めたピーター・ヘッジズ・・・
宣伝用のポスターは「なんか感動しそうだなぁ~」と予感させるもの・・・
名作のオーラがプンプンしていますよね?
しかーし!
実際に観てみると全く面白くない・・・全然響かない(笑)
何故なのか?
結論から言ってしまうと、それは僕らが日本人だから!!
本作は現在のアメリカがぎっしり詰まったような内容なんです・・・当然、日本に住む僕らには実感が沸かないものばかり。
つまらないのは当然なんです。
その辺も含めて「日本人に全く響かない理由」を4つ挙げて解説していきます。
ドラッグ問題が身近でない
ベン・イズ・バックが日本人に全く響かない理由その1は、「ドラッグ問題が身近でない」ということです。
映画の中でベンは、鎮静剤がきっかけでドラッグ依存症になっています。
この描写に関して、日本人的な感覚では「あーそんなこともあるんだぁ~」程度に感じたかもしれません。
しかし!
実はこれ、現在のアメリカでは社会現象になっている大問題なのです。
鎮静剤とはモルヒネやフェンタニルなどオピオイド系が一般的。
主に慢性の痛み、手術時の麻酔、手術後の痛みの緩和などに使われるもので、病院で処方されるものです。
しかし、アメリカでは1995年くらいからオピオイド系の鎮静剤がドラッグストアやスーパーで普通に買えるようになりました。
そして、2000年代に入るとテレビCMなどで大々的に広告されたこともあり、気軽なものとして一般化していったのです。
フェンタニルの効果はヘロインの50倍・・・普通にヤバい代物です。
アメリカでは、フェンタニルなどオピオイド系の鎮静剤が原因やきっかけとなりドラッグ依存症になる人が若者を中心に急増しているんです。
現在、アメリカにおける40歳以下の死亡原因1位は依存症によるもの。
2017年にはトランプ大統領が「非常事態宣言」を出すほど大問題になっています。
本作はまさにこのことを一番のテーマとして描いています。
ところがです!!
日本人でこのことを知っている人はほとんどいません。
ドラッグ依存症と聞けば、ダメな奴とか危ない奴がなる病気というイメージを持つのが日本人というもの。
よって、ドラッグ依存症はもとより、それと戦う家族の姿や、治療にかかる金銭の問題、社会保障の問題に関しても全くピンときません。
当然、映画にリアリティを感じることもなく、感情移入ができませんね。
ほとんどの日本人にとってドラッグ問題は身近ではありませんので、本作が響かないのは当然なんです。
複雑な家庭環境が身近でない
ベン・イズ・バックが日本人に全く響かない理由その2は、「複雑な家庭環境が身近でない」ということです。
昨今では日本の離婚率も上がってきており、離婚自体や家庭環境が複雑なことも珍しいことではなくなっています。
しかし!!
アメリカのそれは日本とは比べものになりません。
それにより、様々な家族の形があり、血のつながりだけではない新しい「家族の形」が形成されているのが今のアメリカです。
本作では、ホリーの連れ子であるベンに対する父親の微妙な距離感や接し方を含めて、家族と依存症であるベンとの関わり方も大きなテーマになっていました。
ところがです!!
これがいまいちピンとこなかった人が日本には沢山いるのも事実。
前述のドラッグ問題に加え、家庭問題・・・どちらもピンとこない、もしくは片方がピンとこない人が日本人の大多数です。
響くはずもありませんね・・・。
バカな母親
ベン・イズ・バックが日本人に全く響かない理由その3は、「バカな母親」です。
ジュリア・ロバーツ演じるホリーが母親とは思えないバカっぷり・・・これは本当に興冷めです。
ジュリア・ロバーツの演技自体は称賛されるべきものかもしれませんが、いかんせんホリーのキャラクター自体に感情移入できない人が多かったのではないでしょうか?
家族の反対を押し切りベンを家に置き、ベンの元主治医に会えば悪態をつき、犬が行方不明になればベンと共に犯人捜し・・・
挙句、ベンに逃げられると、ベンが原因で薬漬けになったマギーの母を頼ったり、ドラッグを餌に依存症のスパイダーから情報を聞き出したりと本当に自分勝手・・・。
もう警察いけよ!!
って感じです。
息子を守りたい一心でから回り続けています。
決して褒められた母親ではありませんね。
ホリーもまた「息子」という存在に依存しているのです。
もちろん、自分の子供が道を踏み外した時、踏み外しそうなとき・・・親でしたら助けたいと思うでしょう。
そして、どこまで踏み込むべきなのか?
大いに悩み、その答えも人それぞれだとは思います。
しかし!
そういった葛藤部分を乗り越えた母の愛や優しさ厳しさとはかけ離れた、バカバカしい描写が多く、それが響くはずはありません・・・。
ストーリーは単純につまらない
ベン・イズ・バックが日本人に全く響かない理由その4は、「ストーリーは単純につまらない」ということです。
本作はアメリカの社会問題を取り上げて問題提起をしているいわば社会派の作品。
エンタメ性はもとより、感動させるような演出や場面も特にありません。
ストーリーはめちゃくちゃつまらないです(笑)
1日のうちにありえないほど色々なことが起きますが・・・展開としては退屈極まりないものばかり。
つまり、「ドラッグ問題」と「ドラッグ問題に直面した複雑な家族」というテーマがピンときていないと「ふーん・・・」くらいにしか思わないんです。
アメリカの現状を知りたい人向けの作品かもですね。
・・・でも、そうなるとちょっとリアリティが不足してるんだよなぁ(笑)
この内容では映画を娯楽としてとらえる傾向の強い日本人には響かないですね・・・。
以上、ベン・イズ・バックが日本人に全く響かない理由でした。
次は作品情報とキャストの解説です。
作品情報とキャスト
映画「ベン・イズ・バック」は2018年公開のアメリカ映画です。
興行収入は1010万ドルとなっています。
脚本 : ピーター・ヘッジズ
製作 : ピーター・ヘッジズ他
製作総指揮 : ジェーン・ネルリンガー・エヴァンズ他
音楽 : ディコン・ハインクリフェ
ベン・バーンズ : ルーカス・ヘッジズ
アイヴィー・バーンズ : キャスリン・ニュートン
他
本作の監督はピーター・ヘッジズ監督。
ジョニー・デップ、レオナルド・ディカプリオ共演の名作「ギルバート・グレイプ」の脚本家であり、原作小説の作者です。
ヒュー・グラント主演の「アバウト・ア・ボーイ」でも脚本を担当していますね。
困難と向き合い、再生していくような作風が魅力の脚本家・監督ですので、本作で描いたドラッグ問題や家族問題はまさにお家芸ですね!
そして主演はジュリア・ロバーツ!!
「プリティ・ウーマン」や「ノッティングヒルの恋人」などラブストーリーのイメージもありますが、実はアクションからサスペンス、コメディまで幅広く演じるスーパースターですね。
近年では母親役も板についてきて、2017年の「ワンダー 君は太陽」でも障害を持つ男の子オギーの母親役を演じていました。
因みに、本作でのジュリア・ロバーツの演技は各方面から絶賛されていますね。
実はジュリア・ロバーツは複雑な家庭に育ち、更にジュリアの妹はドラッグによって自殺しています。
そういった経験もあり、本作に対する意気込みや感情は相当なものだったんじゃないでしょうか?
演技を超えた何かを感じるのはそのせいです。
そして、依存症のベンを演じるのはルーカス・ヘッジズです。
そう!ピーター・ヘッジズ監督の息子ですね!!
2016年の「マンチェスター・バイ・ザ・シー」で大きく注目され、2017年には「スリー・ビルボード」にも出演していました。
今注目の俳優といっていいかもしれません!!
本作でも葛藤に揺れる依存症のベンを完璧に演じていましたね!!
そうなんです!!
本作は俳優陣の演技は素晴らしいんですよね!!
次はあらすじです。
あらすじ
クリスマス・イヴの朝、19歳のベン・バーンズ(ルーカス・ヘッジズ)は実家に突然戻り家族を驚かせる。薬物依存症の治療施設を抜け出し帰ってきたのだ。久しぶりの再会に母ホリー(ジュリア・ロバーツ)は喜び、温かく迎え入れた。一方、疑い深い妹アイヴィー(キャスリン・ニュートン)と良識ある継父のニール(コートニー・B・ヴァンス)は、過去の経緯から、ベンが何か問題を起こして自分たちの生活を脅かすのではと不安に駆られる。両親はベンに、24時間のホリーの監視を条件に、一日だけ家族と過ごすことを認めた。その夜、一家が教会でのクリスマスの催しから戻ると、家の中が荒らされ、愛犬が消えていた。これはベンの過去の報いに違いない。誰か分からないが昔の仲間の仕業だ。凍てつくような夜、ベンは犬を取り戻しに飛び出す。それを追うホリー。ベンが過去を清算しようとする中で、息子の人生を食い荒らす恐ろしい事実を知るホリーは、ベンを救うことが出来るのは自分だけであることに気づき、全力で守ることを決意する。だがベンはホリーの前から姿を消してしまう・・・。
公式サイトより : https://benisback.jp/
次は世間での評価と僕の個人的な感想です。
評価と感想
ここからは本作の世間での評価と僕の個人的な感想を書いていきます。
まずは世間での評価から。
世間での評価
本作の世間での評価は5点満中3.3点(Yahoo!映画)となっています。
実際の声はこんな感じ。
ベンイズバック観て、薬物依存から抜け出すのも1つのジャンルになってるんだと認識した
— イズミ (@m3_izumi) February 13, 2020
ベンイズバック
薬の怖さを、色々な意味で教えてくれる作品。
常に細い橋の上を渡っているような緊張感があった。 pic.twitter.com/99q7vJVhOR— Joxer@Movie (@JoxerMovie) January 13, 2020
次は個人的な感想です。
個人的感想
ここからは僕の個人的な感想を書いていきます。
いきなりですが・・・
本作の公式HP見ましたか?
多くの著名人が大絶賛していますよね?
アメリカでは批評家からの評価も高かったようです。
で、この辺で普通の映画好きの人はピーンときますよね?
あ、これ、絶対つまらないやつだ・・・
って(笑)
批評家好みで、宣伝に著名人の絶賛コメント・・・この2つが合わさった時は高確率でつまらない映画だと個人的に決めつけています(笑)
で、実際の内容・・・
ほらー!!思った通りつまらないじゃんか・・・。
この記事でも散々書きましたが、「ドラッグ問題」とか身近じゃ無さ過ぎるんですよね・・・しかも、感情移入してないから、ストーリーを追うんだけど、ストーリーはまじゴミだからね・・・。
個人的にただただ退屈な100分でした。
もちろん、ジュリア・ロバーツやルーカス・ヘッジズの演技は素晴らしいと思いましたが・・・それだけじゃあねぇ・・・。
てか、ホリーのバカバカしことバカバカしいこと・・・腹が立って仕方なかった。
自分の子供がこうなったら皆さんこんな行動取ります?
絶対取りませんよね(笑)
僕はアホかって思って観てましたよ・・・。
警察いけよ警察!!!
もちろん、子供が道を踏み外した時に親としてやるべきことに正解はなく、どこまで踏み込むかは人それぞれ・・・正解がないので大いに悩むことでしょう。
しかし、それを問う映画としてはホリーの行動は極端すぎるような気がしました。
個人的にはね。
もちろん、僕は男性ですので、女性目線や母親目線で見た人との感想とは圧倒的な違いがあるのも分かります。
そこはまぁ、ここは僕の感想コーナーなんで(笑)
でも、「ドラッグ問題」が全く身近にない日本人にはあまり響かない作品だろうなっていうのは強く感じましたね。
世間の声を見ても、俳優がカッコイイとか、「ふーん・・・大変やなぁ」みたいなものが多い印象ですし・・・。
今のアメリカでの問題を知っておきたい人や、出演俳優が好きな人以外には向かないと思います。
同じような悩みを抱える親が観て、何かを得られる映画だとも思いませんしね・・・。
個人的に気に入った点といえば・・・
ラスト・・・ベンが息を吹き返して終わるラストシーンですかね!!
タイトルの「ベン・イズ・バック」が鮮烈に浮かび上がるようなラストは良かったと思いました。
あの後、ベンがどうなったかは描かれていませんが、あの瞬間、本当の意味でベンが戻っていたらいいなぁと希望を残すようなラストで深みがあると思いました。
まぁ個人的に良かった点といえばそれくらいでしょうか・・・。
なんかもう少し良い映画になる雰囲気はあったんですけどね・・・なんか惜しい気がしてなりません←何様(笑)
アメリカの人には他人事でないリアルとして伝わるのかもしれませんが・・・僕自身は、もう1度観直すことはない作品なのは間違いないです。
期待していただけに残念でした。
個人的満足度
次はBlu-ray/DVD情報です。
ベンイズバックをBlu-ray/DVDで観よう!
次は動画配信サービス/VOD情報です。
ベンイズバックを動画配信サービス/VODで視聴する方法
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